1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策 共通工学「測量」「鉄筋組み立て図」「機械」
1級土木施工管理技士 過去問分析に基づく試験合格対策の第23回目は、共通工学「測量」「鉄筋組立図」「機械」です。
共通工学からは、測量1問、契約設計2問、機械1問の合計4問出題され、4問選択の必須問題です。ここはやや難問が多い上、ポイントが絞りづらいので、少し点数のとりにくい範囲です。
今回は覚えやすいポイント、よく出題される所に絞って解説します。
共通工学「測量」トータルステーションについて
- トータルステーションとは、測距(斜距離)、測角(水平角と垂直角)が測定できる器械。水平距離、高低差も換算により観測できる。水準測量(高さ)の測定精度はレベルほど高くはない。
→「水平距離を直接測定できる」「水平距離を性格に測定できる」という記述の出題があると×。 - 座標値を持つ点を設置することができる。
→「座標値を持つ点を設置することができない」という記述があると×。この記述が非常に多く出題されている! - 気温、気圧、機械高は自動的に読み取ることは出来ない。
→レベル(水準測量)では、基準点を後視することで機械高が計測できる。
【練習問題】次の記述は正しいでしょうか、誤っているでしょうか?
トータルステーションでは、観測した斜距離と鉛直角により、観測点と視準点の水平距離は算出できるが、高低差は算出できない。 |
→解答×…水平距離、高低差ともに算出できる。高低差の測量精度はレベルより劣る。
トータルステーションによる観測では、座標値を持つ標杭などを基準として、すでに計算された座標値を持つ点を設置することはできない。 |
→解答×…現場などでもトータルステーションは座標値をもつ点を設置する場合に使用される。
共通工学「鉄筋組立図」の出題ポイント
鉄筋組立図は特に得意不得意のわかれる範囲です。不得意な方はここに勉強時間を割くのはおススメしません。得意な方、現場で鉄筋組立図をみられている方は説明なしに回答できる問題です。
ポイントは、まずは示された組立図がどの断面なのか、鉄筋のピッチ、使用されている鉄筋の本数、鉄筋の径を見ることです。
主鉄筋と配力筋の違いは難しいと感じる方が多い範囲です。基本的には大きな力のかかる太い鉄筋が主鉄筋であり、柱の場合は鉛直方向の鉄筋です。土圧のかかる擁壁では、土圧によって力の大きくかかる側に、主鉄筋が配置されます。
共通工学「機械」 建設機械の最近の動向
ここでは建設機械の最近の動向もしくは電力設備が1問出題されます。
操作方式、機械の自動化、ハイブリッド化、環境対策など幅広く出題されています。
- 操作方式の操作方式は、現場の皆様はご存知の通り、メーカーによって縦旋回と横旋回の機械がありますが、現在は統一的な標準操作方式の普及が進んできている。試験問題では「操作レバーの操作方式の統一化が今後予定されている」と記述されていると×になる。
- ハイブリッド型油圧ショベルは、旋回減速時に発生するエネルギーなどの余剰エネルギーを蓄電し、エネルギー効率を高めている。
「前進後進時に発生するエネルギーを蓄電し、エンジンをアシストする方式である」と、記述されていると×となる。 - 現在、地球規模の環境問題に直面しており、建設機械のリサイクルの意識も高まってきている。建設機械の製造業者はリサイクル率9%以上としている。しかし、ゴムのリサイクル率は8%程度にとどまっている。
なので設問でタイヤローラーやゴムクローラーなどゴムを含む機械がリサイクル率が高いという記述があると×となる。
【練習問題】次の記述は正しいでしょうか、誤っているでしょうか?
現在の油圧式ショベルやブルドーザの操作レバーは、メーカーごとに配置や操作方式が異なり、誤操作の危険が大きいために、操作レバーの操作方式の統一化が今後予定されている。 |
→解答×…これは非常にわかりにくい問題ですが、統一化は今後予定されているのではなく、現在進行形で統一化が進んできているため×となる。