【ゼネコン40社決算分析】第2四半期の受注高、17年度以来の6兆円台に回復

【ゼネコン40社の第2四半期決算】受注高は5年ぶり6兆円台回復も…利益率は直近5年で最低水準

受注高は前年同期比24.4%増

(一財)建設経済研究所は、大手・準大手・中堅の合計40社を対象に、2022年度 第2四半期の主要建設会社決算分析をまとめた。

受注高(単体)では、建築・土木部門ともに増加、前年同期比24.4%増と2年連続で増加となり、2017年度以来の6兆円台を確保した。前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中4社、「準大手」では11社中10社、「中堅」では24社中20社だった。さらに「大手」の2022年度通期の受注額予想は、5社中3社が増加を見込む。

建築部門の受注高は、総計で前年同期比25.8%増と2年連続で増加となり、2017年度以来の4兆円台を確保した。前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中3社、「準大手」では11社中8社、「中堅」では24社中15社だった。

土木部門の受注高は、総計で前年同期比 22.7%増と2年連続で増加となり、前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中4社、「準大手」では11社中7社、「中堅」では24社中12社だった。

建設会社40社の受注高は回復傾向に / 建設経済研究所

売上高も9.2%増で好調の動き続く

一方、売上高(連結)は総計で前年同期比9.2%増と2年連続で増加となり、前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中5社、「準大手」では11社中9社、「中堅」では24社中14社で、2022年度通期の売上高予想は、「大手」では5社中5社、「準大手」では11社中10社、「中堅」では24社中20社が増収を見込む。

売上高も復調 / 建設経済研究所

売上総利益では、「中堅」では減少したものの、「大手」「準大手」で増加し、総計で前年同期比 6.3%増加となった。売上利益率については、総計で同0.3%ポイント低下し、直近5年間では最も低い水準となった。利益額については、「大手」は前年同期比11.8%増、「準大手」は同2.9%増、「中堅」は同3.1%減となり、利益率については、「大手」は前年同期比 0.2%ポイント、「準大手」は同 0.3%ポイント、「中堅」は同 0.5%ポイントそれぞれ低下となった。利益額・利益率ともに、前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中1社、「準大手」では11社中4社、「中堅」は24社中8社だった。

販管費は、総計で前年同期比7.8%増となり、販管費率は、「準大手」「中堅」では増加したものの、「大手」で減少し、総計で前年同期比0.1%ポイント低下した。


営業利益率は直近5年間で最も低い水準

営業利益は、「準大手」「中堅」では減少したものの、「大手」で増加し、総計で利益額は前年同期比5.0%増、利益率は同0.1%ポイントの低下となり、営業利益率は直近5年間で最も低い水準となった。40社中38社が営業黒字を確保し、前年同期比で営業利益が増加したのは、「大手」では5社中3社、「準大手」では11社中3社、「中堅」では24社中9社であり、2022年度通期の営業利益予想は、40社中22社が減益を見込む。

経常利益は、「中堅」では減少したものの、「大手」「準大手」で増加し、総計で前年同期比10.8%増、利益率は前年同期比と同様の4.3%となり、2022年度通期の経常利益予想は、40社中25社が減益を見込む。なお、特別利益は総計で前年同期比19億円増加し、特別損失は同15億円減少した。

各社の有価証券報告書等によると、40社中1社が新型コロナ関連の特別損失を計上しており、その総計は0.2億円で、昨年度の1.5億円から大きく減少。新型コロナの感染抑制や対応が進んでいる。

経常利益は「大手」「準大手」で増加だが、「中堅」では減少

当期純利益は、「中堅」では減少したものの、「大手」「準大手」で増加し、総計で前年同期比12.6%増、利益率は同0.1%ポイント増加、40社中37社が黒字を確保した。前年同期比で当期純利益が増加したのは、「大手」では5 社中3社、「準大手」では11社中3社、「中堅」では24社中9社だった。2022 年度通期の当期純利益予想は、40社中23社が減益を見込む。

有利子負債は直近5年間で最も高い水準に

有利子負債は、総計で前年同期比 14.9%増となり、直近5年間で最も高い水準となり、前年同期比で増加したのは、「大手」では5社中4社、「準大手」では11社中7社、「中堅」では 24社中7社だった。

自己資本比率は、「準大手」「中堅」は上昇したものの、「大手」が低下し、総計で43.0%となり、デットエクイティレシオは、「大手」「準大手」が上昇し、総計で前年同期比0.03ポイント増加した。

営業キャッシュフローは、全階層で大幅に減少し、総計で前年同期比2968億円減少。投資キャッシュフローは、「準大手」「中堅」はマイナス幅が縮小したものの、「大手」はマイナス幅が拡大し、総計で前年同期比41億円マイナス幅が拡大した。財務キャッシュフローは、「大手」がプラスに転じ、「準大手」はマイナスに転じた。総計では、前年同期比1121億円マイナス幅が縮小した。

対象建設会社40社の一覧と平均売上高の順位

同調査では、過去3年間の連結売上高平均を基に、40社を大手(5社)、準大手(11社)、中堅(24社)の3つの階層に分類している。過去3年間の平均売上高(単位:億円)は以下の通り。

階層 企業名 売上高
大手
(5社)
鹿島建設 19,992
大林組 19,209
大成建設 15,916
清水建設 15,459
竹中工務店 12,834
準大手
(11社)
長谷工コーポレーション 8,551
インフロニア・ホールディングス 6,829
戸田建設 5,091
五洋建設 5,010
熊谷組 4,372
三井住友建設 4,323
安藤・間 3,569
西松建設 3,505
高松コンストラクショングループ 2,765
東急建設 2,706
奥村組 2,298
中堅
(24社)
東亜建設工業 1,999
福田組 1,826
鉄建建設 1,755
東洋建設 1,668
大豊建設 1,603
浅沼組 1,386
東鉄工業 1,312
飛島建設 1,233
銭高組 1,136
ピーエス三菱 1,109
ナカノフドー建設 1,098
新日本建設 1,071
矢作建設工業 966
若築建設 956
名工建設 882
松井建設 882
大本組 746
不動テトラ 701
北野建設 658
大末建設 638
徳倉建設 595
植木組 495
第一建設工業 485
南海辰村建設 407

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建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
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