施工管理の年収アップを叶える、たった3つの方法

施工管理技士が給料を上げるための3つの方法

施工管理技士の資格をせっかく取得しても、それに見合った給与をもらえない人は少なくありません。それは土木、建築、管工事、電気工事など、どの分野の施工管理技士も一緒でしょう。

昔に比べると、土木や建築をはじめ建設業全体の仕事は金銭的に厳しくなっています。材料単価の値上がりや法改正、公共工事の削減など、その要因は様々ですが、建設業界が厳しい時代になったのは間違いありません。景気が良いのは一部の大手ゼネコンだけです。

では、施工管理技士はどうすれば給料を今よりアップできるのか?一応、年収が高めのほうである私個人の経験と見聞に基づき、施工管理技士が給与を上げるための3つの方法を紹介します。

そもそも施工管理の平均年収は?

まず施工管理技士の平均的な給与ですが、さまざまな職業の年収をまとめているサイトを見ると、施工管理の平均年収は453万円と表示されています。

この平均年収を鵜呑みにする必要はありませんが、その内訳をよく見ると、20〜30代で年収1000〜2000万円を稼いでいる大手ゼネコン勤務の施工管理技士もいれば、中小企業の技術者で年収200〜300万円程度の人もいます。

つまり、年収の金額の幅がとにかく広いのが、施工管理技士という職業だということです。

年収1000万円を稼いでいる施工管理技士が現実にいることを信じれくれない安月給の技術者もたまにいらっしゃるようですが、決して夢物語ではなく、施工管理技士という国家資格者の需要はウナギのぼりである点はご理解いただいたほうがよろしいと思います。

その上で、いかに自分の給与を上げていくかを考えなければなりません。


施工管理能力を磨いて給料を上げる施工管理技士

当たり前の事ですが、施工管理の能力を高めると、施工管理技士の給料は上がります。

私は数多くの建設現場で様々な施工管理技士に出会ってきましたが、施工管理能力を高めると、実際に給与アップのチャンスは広がります。人の性格がそれぞれ違うように、施工管理の方法もそれぞれ施工管理技士によって異なりますが、施工管理能力の差は結果に全て現れます。施工管理の能力が低い施工管理技士ほど後から次々に問題が出てくることは、現場経験者ならご存知のことかと思います。

世の中に施工管理技士の資格を持っている人はたくさんいます。しかし、その中でも高いレベルで施工管理を行えるのはごくわずかの技術者だけです。そして正確に施工管理を行う施工管理技士には、雇い主もそれだけの給料を出します。その施工管理技士には、それだけのお金を払う価値があるからです。

その理由は簡単で、優秀な施工管理技士は会社にとっての利益を生み出すからです。そして優秀な施工管理技士が少ないからこそ、施工管理技士のスカウトやヘッドハンティングが非常に多くみられるようになってきています。施工管理技士の年収・給与は転職によって上げることが可能だというのが、この業界の特徴です。社内で出世を待つよりも転職した方が、施工管理技士の給与アップの近道だということに、すでに多くの施工管理技士は気付いていると思います。

ヘッドハンティングをしてまで施工管理技士を採用したい企業は非常に多く、採用する企業側は必ず現状よりも高い給与を提示してきます。現状の給与に満足できない施工管理技士は、施工管理のスキルを磨いて、他の企業からのヘッドハンティングを待つのが、施工管理技士が給料を上げるのに一番効率の良い方法です。

私の周囲を見ても、例えば中小企業から、そこそこ名の知られた中堅ゼネコンに転職すると、それだけで年収は結構アップしています。中堅ゼネコンから大手ゼネコンに転職する場合も同じです。


コミュニケーション能力で給料を上げる施工管理技士

施工管理技士が給料を上げるうえで欠かせないポイントとなるのがコミュニケーション能力です。

例えば、同じ施工管理能力の施工管理技士が2人いたとします。1人は不愛想な黙々と仕事をこなす施工管理技士、もう1人は陽気な明るい施工管理技士です。あなたはどちらの施工管理技士を雇いたいですか?

多くの人は後者の施工管理技士を選ぶでしょう。私も一緒に働くなら後者の施工管理技士を選びます。雇い主も人間です。いくら施工管理の仕事だけが出来ても、人間性が出来ていなければお金を払おうと思うわけがありません。

逆に現場管理の仕事が完璧でなくても、職場で円滑にコミュニケーションをとれる施工管理技士は雰囲気を和ませ、仕事ができると周りに思わせることもできます。施工管理の能力は当たり前の条件ですが、コミュニケーション能力が欠けている施工管理技士は給料も上がりにくいことは事実です。人間性の優れた技術者は他社も欲しがるため、スカウトやヘッドハンティングされやすくなります。

また、コミュニケーション能力が高い施工管理技士は、転職しなくても、いま働いている企業で給料を上げることも可能です。それは交渉力があるからです。私の施工管理技士の若い友人を例に出して説明します。

その友人は施工管理技士の資格を取得して5年目で、非常に施工管理能力も高く、他の施工会社からも信頼がありました。彼は今の給料に納得できずに、勤め先の社長に直々に交渉をしました。具体的な交渉内容は1ヶ月でこれだけの利益を上げるから給料に反映してほしいという内容の交渉でした。具体的な数字を提示して自分の無理のないプランで彼は昇給の交渉をしたのです。

結果、施工管理技士の友人の要求は承認され、見事、実績をあげてインセンティブの形で報酬が入りました。ほとんどの人がそんなことをしても給料が上がるわけなんてないと思っています。しかし、それは自分の施工管理能力をきちんと理解していないか、施工管理能力に自信がないか、世間の施工管理技士の給与相場に無知なのか、のどれかです

もちろん、交渉をして全てがうまくいく保証はありませんが、なにもアクション(転職、給与交渉等)を起こさずに給料を上げることは無理でしょう。施工管理技士は交渉力を身に着けておいて損はしないスキルです。交渉に失敗しても転職すれば年収は上がるでしょう。


フリーランスや派遣で給料を上げる施工管理技士

施工管理技士はフリーランスや派遣で働くこともできる仕事です。

例えばフリーランスの施工管理技士は、施工会社と工事のたびに契約を結び報酬をもらうといった働き方もできます。フリーランスや派遣で働くメリットとしては、多くの場合、給与額や勤務地を自分で決定できることが挙げられます。施工管理能力さえあれば、自分の給料を大きく提示することも可能です。

フリーランスで働く場合、報酬は基本的に全て自分のものですが、施工管理能力が低くコミュニケーション能力が低いとフリーランスで稼ぐことは非常に困難です。また、給与額に関する交渉回数も増えるので、高い交渉能力も求められます。税金や保険なども自分で対応しなければなりません。

一方、派遣の施工管理技士であれば、給与交渉や税金対応、保険負担などを派遣会社がやってくれます。次の仕事探しも、給与交渉も派遣会社が面倒を見てくれます。スキルに自信がある施工管理技士は、派遣会社を自分のマネージャーのように使って、施工管理スキルを売り込み、高額の給与を得ています。大手ゼネコンの正社員より稼ぐ派遣社員の施工管理技士も増えているので、施工管理能力に自信があれば派遣もおすすめです。

派遣会社は派遣社員の給与を上げるノウハウを持っているので、高額の給与を提示してくれる場合も多く、実際、大手ゼネコンから正社員のスカウトがあっても、派遣社員のままで働きたいという施工管理技士の友人もいるほどです。

施工管理技士が給料を上げるためには様々な方法がありますが、施工管理能力と交渉力に自信がある施工管理技士であれば、フリーランス、派遣社員として働くことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

施工管理技士のキャリアアップのきっかけ

施工管理技士の国家資格を取得して向上心を持って働いているのなら、それに見合った給料を貰いたいと思うのは当然のことです。施工管理の経験が少ないからといって遠慮することはありません。未経験者でも熱意があればどんどん採用したいという企業も増えています。

とにかく施工管理能力に応じた給料を貰えるようにアクションを起こすのが肝要です。給料が上がればモチベーションも上がり、今よりも施工管理スキルもアップするきっかけにも繋がるかもしれません。

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ピックアップコメント

大手ゼネコンに技術者が流れていき、ますます地方は衰退する予感。地方の建設会社でも普通に700〜800万円は出せるようにならないとだよね。

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ゼネコン、ディベロッパーなどで管理業務を経験してきた高収入(?)の施工管理技士。 全国各地で単身赴任を経験し、今は独り身に。 今となってはお金よりやりがいを優先させたい技術者です。
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