地絡(ちらく)

地絡(ちらく)とは、電気回路が予定外に大地に接触し、電流が流れてしまうこと。

電線や電気機器は本来、接地(アース)部分以外の電気回路を絶縁物で覆い、完全に大地と絶縁されていなければならない。「地絡」のある場所に人が触れると感電してしまい、重大な電気事故につながるので大変危険である。

また、可燃物や引火物が近くにあると、地絡電流による発熱から、引火や発火につながる場合もあり得る。事故による異常電流の大きさは、地絡事故は、短絡(ショート)事故に比べると小さいが、漏電事故よりも大きい。

「地絡」が起こる主な原因

  • 配線カバーが、長期使用による劣化や外的損傷等により剥がれ、露出した導体部分が大地と接触する
  • 電線路に樹木やクレーンのアームなどが接触する
  • 電線路付近に鳥類が作った大きな巣が接触する
  • 電線や鉄塔にビニールシートなどが覆いかぶさり、大地と接触する

「地絡」の発生時は、地絡した部分を地絡継電器などの検出装置を用いて確認し、速やかに電気回路から切り離さなければならない。

電気工事・設備工事においては、電気回路の監視、漏電遮断機の設置、接地(アース)工事等の防止策を講じる必要がある。

※関連記事:地絡と漏電の違い

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