硫酸塩とは、コンクリートの耐久性に及ぼすとされる物質で、硫酸塩の作用としては、骨材中の石こう等の硫酸塩がセメント中の成分と化学反応してエトリンガイドという生成物ができ膨張破壊することと、土壌中の硫酸マグネシュウム等がコンクリートの外部から浸蝕して同様に崩壊することとされる。中近東のコンクリート工事では、骨材中および土壌中に硫酸塩が多く、これらが耐久性に影響を及ぼしているとされる。硫酸塩の多い土壌中に打設するコンクリートには耐硫酸塩セメントの使用が推奨されているが、その効果については今後の検討材料とされる。