粗朶工法は、伝統的な河川技術の一つ。およそ7~10年成長した広葉樹のナラ、クリ、カシなどの枝を束ねた粗朶を、木杭や石材と組み合わせて河岸侵食の防止などに用いる。明治時代、オランダ人によって伝えられた。河川の護床や護岸基礎部の根固め等に用いられる。粗朶工法は、自然材料による工法として見直されている。粗朶は、しなやかな素材であるため、水位の変化にも強く、生態系に考慮した工法である。粗朶工法には、粗朶沈床工、粗朶柵工、柳枝工、栗石粗朶柵工などがある。粗朶を格子状に組み、杭に結んでマット状にした粗朶沈床を川底に敷く工法を、粗朶沈床工という。