本記事は『リノベノシゴト』とのパートナーシップにもとづく転載記事であり、リノべる株式会社の許諾を得て掲載しています。
マンションリノベの工事工程
特殊な工事がない一般的なマンションフルリノベーションの工事期間は、会社によって差はありますが約2ヶ月程度といわれています。設計のみの関わりであってもお施主様へ皆さんから、実際にどのような工程で工事が進んでいくか説明する機会も多いのではないでしょうか?
短い期間とは言え、様々な工程・作業があり、時には複数の工事が同時進行したり、逆に一時作業を中断したりする場合もあります。現場を管理する人間は、現場がスムーズに進むように工程を組み段取りを行います。
設計や営業などで直に現場と関わらない立場の場合もあるかも知れませんが、携わっている住まいづくりがどのように進んでいるか知っておく必要があるかと思います。そこで今回は、マンションリノベの工事工程の内容・流れを見てみましょう!
着工~1週目
工事1週目は「既存の解体」です。フルリノベの場合、床・壁・天井はもちろん、住設や配管・配線も含めほぼ躯体のみのスケルトン状態にします。
主な解体は専門の解体業者が行うことが多いかと思いますが、一般的には給排水管・ガス菅や電気配線などはそれぞれの専門業者が撤去します。1次配管との接続位置や撤去していい配線の分別などが必要になります。2週目になる場合もあるかと思いますが、解体が終われば「墨出し」をして工事の基礎を描いていきます。
2週目
「墨出し」を元に、いよいよ新設工事がスタートします。
<主な工程>
- 木工事:壁・天井下地組み
- 電気工事:床・天井先行配線
- 給排水設備:床先行配管
- ガス工事:床先行管
- 住設工事:UB/SKのメーカー現調
実は電気や給排水設備・ガス工事も墨出し後、最初に一度作業に入ります。壁下地と同時、もしくは先にベースの配管・配線を施工し、下地を組んだら微調整になる場合が多いかと思います。ここでは先行配管(配線)と言っていますが、基礎配管・あら配管などとも言われています。
3週目、4週目
引き続き下地工事が続きます。
- 木工事:床下地、PB貼・下地補強
- 建具工事:現調、採寸
- 電気工事:壁配線
- 給排水設備:壁立ち上がり配管
- ガス工事:壁立ち上がり配管
天井仕上げを躯体+塗装にする場合、2週目・3週目に躯体天井の塗装作業が入るかと思います。配管は立ち上がりも先に施工する場合もありますが、配線は壁下地組みができてPBで塞ぐ前にコンセントボックスの取付や配線を施工します。
5週目
木工事をメインに進めていきます。
- 左官工事:土間打ち
- 木工事:PB・下地補強、フローリング、固定棚等の造作、枠取付
- 住設工事:UB設置
玄関土間などモルタルを打つと乾くのに数日掛かるため、現場内の入室を禁止したり注意が必要です。なお、企業によってはもっと後半に作業を行う場合もあります。
6週目
雰囲気がガラッと変わる仕上げ工程です。
- 塗装工事:仕上げ塗装
- 内装工事:クロス、塩ビタイル、カーペット
- 左官工事:タイル
- 住設工事:SK設置
- 給排水設備:器具取付
- ガス工事:器具取付
品番や色が違うなんてことも起こり得るので、設計の方は余裕があれば現場に行って確認することをオススメします。
7週目
仕上げの次は、いよいよ「器具や建具の取付」です。仕上げチェックはもちろん、「器具や設備の動作確認」もしたうえでお客様に確認をしてもらいます。
- 木工事:棚等の取付
- 電気工事:器具取付
- 建具工事:建具取付
その他には各器具・設備の動作確認やクリーニング、社内点検などがあります。
8週目〜完工・引渡し
基本的に7週目までに全てを終わらせて、8週目(最終週)は「お客様の竣工確認」とそれに伴う「是正工事(修正・調整)」に充てるのが理想かと思います。
リノベーションの現場は、予定通りに行かないのが常です。最後にバタバタしないように、作業の予備日を設けたり、抱き合わせできる工事は同時進行するといいかもしれません。
自分が携わっている現場が、どのように進んでいるのか?今週は何をするのか?気づいたら進んでいた・終わっていた、なんてことがないように、工事工程も把握しておくとよいでしょう。
とりあえず脚立の使い方が✕です