20代女性現場監督の現場管理術とは?
突然ですが、私は現場監督なのに、根っからの人見知りです。
今でこそだいぶ克服してきましたが、幼い頃はまともに人の目を見て話をすることが出来ませんでした。初対面の人と話をするのが何よりも苦手です。しかし社会人になり、建設現場に行くようになると、そんな事を言っている場合では当然なくなりました。
現場には毎日のように新規入場の職人さんが来ます。毎日、初対面の人に現場の内容を説明し、安全に作業ができるように整えてから現場に送り出します。
はるかに年上のおじいちゃん世代の方々にも指示をしなければなりません。私にとってこれは大きな壁でした。そこで同じ悩みを抱えているかもしれない新米の「けんせつ小町」(女性建設技術者・女性建設技能者)のために、私なりの職人克服法を少し紹介させていただきたいと思います。
顔と名前を瞬時に覚える
まず私が新入社員の時に、最初にしたことは、職人や業者の方の顔と名前を1回で覚えることでした。顔と名前を覚えることなんて当然のことなのですが、私は元々それがとても苦手でした。
上司はそんなことは必要ないと言い、いつも「○○屋さん~」と呼んでいましたが、やはり一人ひとりを名前で呼ぶと、対等に仕事ができている気がしました。
そして職人さんの場合は万が一に備えて、その人の誕生日、血液型、大まかな住所もあわせて覚えていました。朝礼後20分程の間にすべて覚えていたので、その日の新規入場の方が20人くらいいる時はかなり苦労しました。しかしそれをすることによって、相手との距離がぐっと近づき、現場監督としての自信につながりました。
記号や数字は色と形で覚える
人の血液型、誕生日だけでなく、図面の記号、数字などを覚えるのも昔から苦手だった私は、これこそ自己流なのですが、いつも色や形と合わせて覚えています。
例えばA型は赤、B型は緑、O型は紺色、AB型は赤と緑でクリスマス色というふうにして、顔と同時に1回見るともう絶対に忘れません。
数字や記号なども同じように色やその形で覚えていきます。視覚的に覚えるのですぐに覚えます。それでも図面の番号や寸法などを覚えきれない時は、自分の手で実際に色分けしていたので、私の図面や現場はどんどんカラフルになっていきます(周りは迷惑しているかもしれません)。
職人は基本的に教えたい人たち
職人さんはその道のプロです。すべての業種をかじりながらやっている現場監督はどんなに勉強しても職人と並ぶことは出来ないと思っています。そんな職人さんは頑固な人が多いのですが、「教えてください!」と走っていくと必ず教えてくれます。
自分の孫に教えるかのように熱心に教えてくださいます。それは私が女性だからなのか、若いからなのかよくわかりませんが、職人さんは基本的に教えたいので、距離がぐっと縮まります。
これが私の現場監督になりたての頃、現場監督として生きるための自己克服法でした。