「やり直し」か「再設計」か、業者のミスを公開すべきか
行政の立場で考えたことは①完全やり直しをするか、再設計を行うか、②業者の施工ミスを公開すべきかどうかの2点です。こちらもそれぞれ順に書きます。
①完全やり直しをするか、再設計を行うか
発注者として一番簡単なことは、完全やり直しの指示を出すことです。ただ今回の場合、本来切土施工となる箇所が盛土施工となること、黒ボク土のある軟弱地盤部に構造物を設置する必要が出ることが問題となり、役所内部及び業者と協議をした結果、現状をベースに再設計することなりました。
現地測量、取水及び排水施設の水理計算、ため池堤体の堤高及び余裕高の計算、図面作成、数量計算、積算の大幅な変更が発生し、かなり時間を要しました。
②業者の施工ミスを公開すべきか
今回の場合業者の施工ミスとして扱うことは可能です。その際、業者への罰金の発生、指名停止(市、県、国の事業)等のペナルティーが必須となることが、規定により発覚しました。
中小自治体にとって、優良企業1社が長期の指名停止になることは相当の痛手となります。今回のような60cmの過掘は役所の工事としても前代未聞であったため、担当課以外の課とも協議を行い、施工ミスを公開すべきかを検討しました。
基本の徹底が現場の命運を分ける
今回のミスは、新点を設置した際のレベルの読み間違いと、立会時の確認不足です。測量及び工事監督の基本の部分でのミスでした。
このミスを防げなかったかと言われれば、確実に防げました。現場は設計通りにはならず、ミスも起こります。ただ、発生するミスには初歩的で、工事初期段階に防げるものが往々にしてあります。
この一件で、私は立会時にレベルの確認を行うことを徹底するようになりました。また、基本の徹底が確実に工事を進めるコツであると、体で学びました。
なおこの事件後に、別工事でレベルの読み間違いに気づいたことがあるのはここだけの話です。
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自分のことだったらと考えると怖すぎる
最後の「基本の徹底が現場の命運を分ける」に強く共感した!自分のミスと向き合って次に活かす姿勢が素晴らしい!!
立場によって問題点が変わるんだなぁと思いました
ルール道理に処分を坦々とした方が良かったのではないでしょうか?
こう言う忖度のせいでツケがまわっていると気がつけないのでは?
今でもルールを守らない人が多いのはこう言うことの積み重ねでしょう?