見せる工事検査へ「パワーポイントの有効活用」
工事検査は、受注者さんのプレゼンテーションの場だと認識して下さい。
では、工事検査でいつプレゼンすべきか?
検査の最初に行われる「工事概要の説明」で全てプレゼンしましょう。
ここで、誤解しないように一言。
工事概要の説明は発注者(監督職員)が行うことが基本です。しかし、受注者さんが実施してはダメという決まりはありません。
じゃ、何を、どのように見せるのか?
当然、電子による検査になりますから、パワーポイントを有効活用しましょう。ゴチャゴチャした文言を極力少なくし、見た目で勝負します。見せる項目は、工事全体が分かるダイジェストにしちゃいましょう。
具体的に言うと、考査項目のほとんどが分かるパワポを作っちゃいましょう。工事検査官に聞かれる前に説明して、先手打っちゃう作戦です。
- 工事概要
工事名・工事場所・工期・請負代金・発注者(監督員名等)
受注者(現場代理人・監理技術者・品質証明員等)・工事数量 等 - 施工状況【施工管理・工程管理・安全対策・対外関係】
工事着工前・完成後の写真・
ゲートやポンプの製作状況・施工方法、製作機器完成状況・据付状況
施工管理の状況写真・品質証明員による社内検査状況 等 - 出来形・出来ばえ【出来形・品質・出来ばえ】
出来高や品質の水準が評価出来る代表的なグラフや写真 等 - 工事特性
本工事現場固有の自然環境や社会条件に対する対応が分かる資料 等 - 創意工夫
本工事で実施した創意工夫の代表的な写真 等 - 社会性等
本工事で実施した地域貢献等が分かる資料等 等 - 法令遵守
日々のKYK状況や新規入場者教育・社内パトロール・機器類の始業前点検状況 等 - 総合評価技術提案
総合評価技術提案の履行状況が分かる資料 - その他
イメージアップ、新技術の活用、御社としてアピールしたい事項 等
基本的に、パワポを作成するために、新たな資料を作成する必要はありません。検査書類から抜粋すれば良いのです。
また、全ての写真や資料を取り込みすぎると、膨大なボリュームになり、見ている側に飽きが生じるので、伝えたいことを簡潔・的確にまとめることが重要です。
うまく伝えることで、工事検査書類を改めて見る必要性が低下します(全てちゃんとやってると理解します)。工事検査官は忙しいので、出来る限り短時間に終わらせたいのです(沢山の工事を検査しなければならないので)。
これでお互いがwin-winになること間違いなし。あとは、皆さんのセンス次第です。
工事検査官に「評価してもらう技術」も大事
工事検査で肝要なのは、せっかくの成果を工事検査官にきちんと評価してもらいましょう、ということです。
良い点数とるためにはどうすれば良いのかということも、監督職員とそれをサポートする施工管理技士にとって重要なスキルの一つです。工事検査官にきちんと説明し、きちんと「評価してもらう技術」を養うことも忘れないようにしましょう!
ちなみに、私が携わっていた工事の検査時間は1時間もかかりませんでしたが、優秀な工事評価点数を頂きました。
工事検査の評価点は、受注者の評価点と思われがちですが、携わっている監督職員の評価点です。工事検査官には真面目に、真摯に対応し、事故なく竣工したことを大いにアピールしましょう!
私の住んでいるところはパワーポイントなどを使ったプレゼンは禁止になりました。評価の対象では無いとの事です。苦労した点などは口頭で説明してくださいとの事です。
論外ですね!
地元企業から中堅ゼネコンを経てスーパーゼネコンで勤めているものです。地元企業は受注するために必死ですね。良い工事評定を得るため技術者のCPDS、創意工夫、社会貢献、記事にあるような本来不必要なプレゼン。自分も地元企業の時は一生懸命やっていましたが、今になって振り返ってみると、稚拙だったなとおもいます。
これも技術者の業務の一環なのかもしれませんが、技術力と言えるものか疑わしいものです。
技術士やコンクリート診断士など高度な資格を取得してより良いものづくりをする方が発注者のためではと思えてなりません。
自分の感覚では、大手になればなるほど工事評定は気にしていないようです。
中堅ゼネコンの頃までは創意工夫やCPDSも会社ぐるみで必死にやっていましたが、今の会社では全く話題にもなりません。
そもそも受注する工事の規模が違うので重きを置くポイントが違うのでしょうが、、、
うちの会社では及第点でいいので設計変更をしっかり見てくれと言う声が聞こえます。
創意工夫などの加点にも力をいれません。
そんなことする暇があるなら休めと言われます。
プレゼンに力を入れるのもいいですが、技術士取得など自己研鑽に励んでは如何でしょうか?
発注者はうわべだけの書類には興味をもっていません。
本当の意味での技術力を身につけて中身のある成果物を納めてください。
自分たちの努力を紙切れで表現するのは難しいですよね。発注者は机上の話ばっかりで現場なんて見にこないですし。。
働き方改革が叫ばれる中、プレゼンに力を入れるなんてナンセンスです。1の方の情報通り、発注者はプレゼンなんか気にも止めてません。
そんなことより休みが取れるように業務を縮小する方が、点数が高いのでは?評定に休日確保ってありますよね。どんなにいいプレゼンしても、「プレゼンが良い」などという項目はありません。
そもそも、そんなにプレゼンに力入れるほどみんな暇ではないと思いますが、、、
つまり、プレゼンに力入れてる工事こそ、暇又は簡単な工事であると発注者も認識していると思います
強く度が過ぎたプレゼン動画、はっきりと役所の顔色ばかりをうかがうようなプレゼン動画もあるかとは思います。それはいかがなものかと否定はしません。しかし工事の動画制作は自分の工事現場に対して愛情と気持ちが入っていないと作れません。ましてや工事の始まりから終わりまですべてのシーンが担当した製作者自身の生活の糧でもあります。検査官にアピールするためではなく大事な後輩たちに技術を伝える。「工事記録」を見せる。でもいいのではないでしょうか? 昨今、地方では工事量も少なくなり伝える工種が少なくなっています。そんな中 直接工事を担当した監督員の「工事手順・技術」の詰まった工事動画はプレゼンの域を超えた存在ではないでしょうか。大都会や大手の会社、検査員から見ればただのプレゼン動画かもしれませんが、後輩達に視覚で技術を伝えるには写真よりも動画記録は素晴らしいと思います。