土木のCADオペを教育するのは手間?
最初は簡単な仕事でも、まごまごしていた私でしたが、この教育のおかげで1年ほど経ったときには、白紙から図面を起こせるようになっていました。次第に現場職員からの指示や依頼は、えらく簡素になっていき、端から見ると適当な指示に思えたかもしれませんが、そんな指示でもイメージが明確に描けるようになっていました。
私の教育は、手間がかかったし時間もかかったと思います。人によっては自分でイメージを思い描けるようになるまでに1〜2月かかる人もいるでしょうし、何よりも仕事を指示する側はとても面倒なはずです。とても忙しい中、自分の業務時間を割いて手間暇を惜しむことなく教育するのは非効率にも思えます。
しかし、この面倒な教育段階なくして、土木現場でCADオペが成長する事はあり得ません。この段階を踏んでいただいたからこそ、私は土木のことが分かるCADオペとして確実に成長できまし、この教えてくれた人の仕事を少しでも楽にできるように、努力するようになりました。
土木のCADオペは自前で育てろ!
今、CADオペは多くの現場で必要とされています。その中でも、土木の経験がある人はかなり少ないため、非常に貴重な存在です。多くの現場では即戦力を求めていますが、土木のCADオペは絶対数が不足していて、派遣会社にお願いしてもCADオペがいない、と言う状態に陥っています。
当然、即戦力のCADオペに来てもらったほうが、指示する側はとても楽です。けれども、即戦力のCADオペは、すでに別の職場に就業して囲われていることがほとんどです。であれば、面倒かもしれませんが、土木の知識がなくてもCADオペを雇って、最初から育てていくほうが現実的です。育てていけば、そのCADオペさんは周囲の人々や、会社に恩義を感じるでしょうし、その会社に長く勤務してくれる可能性も高くなるはずです。極端な話ですが、そうすれば土木がわかるCADオペをずっと囲っておけるのです。
しかし、ほとんどの現場では、適当な指示でも仕事を進めてもらえる、土木がわかるCADオペを求めています。そのようなCADオペは、引く手あまたで、すぐに転職してきてもらえることは、まずありません。だからこそ、自分たちで育ててみる、と言う発想も必要なのではないでしょうか。そもそも、楽して仕事を任せる、などと考えている会社は、ちゃんとした仕事をこなせるとも思えませんし、そんな職場にCADオペも行きたいと思わないでしょう。逆に、CADを使える方にとっては、今こそ土木建設業に挑戦する絶好のチャンスかもしれません。