チェーンエコライザーが使えない
まず、このプレートは立っている状態をイメージして設計されているのが問題である。
設計時点では、単に柱重量に耐えられるプレートであれば良いと設計されたのだろう。
しかし、本工事では、現場で建て起こし作業を行うため、製品にダメージを与える懸念があり、建て起こし手順に問題が発生した。
具体的には、吊りピースプレートの穴が1つしかないため、チェーンエコライザー(20t用)が使えないのがネックとなった。

20t用チェーンエコライザー/ホームメイキング
また、この既存の吊りピースプレートを使って建て起こすと、柱の重量でセットプレートが変形する懸念もあった。
プレートを自作する発想
そこで私が提案したアイディアは、自らプレート(厚さ25mm)を製作し、既存の建て起こし用のプレートと差し替えることだった。

自作した建て起こし用のプレート

改善前と改善後
これによって、柱の建て起こしの際、ガゼットジョイントにチェーンエコライザーおよびコラムロックが干渉することがなくなり、プレートが変形する心配も解消された。
ときには臨機応変に現場で必要な道具を、自作してしまうことも必要である。
後輩たちの参考になれば幸いである。