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危ない土地に住むと税金3倍?土木の意見が「災害大国」を救う

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公開日:2018.10.02 / 最終更新日:2018.10.03
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東京の地下鉄は全滅

建設通信新聞・服部さん

さて、今日のテーマが、「謎の巨大生物がわたしたちの街に激突!その瞬間、衝撃波と震度7の地震が襲い、建物がつぶれ吹き飛んだ。地面は半径1㎞、深さ20mもえぐられ、あたりは火の海と化し壊滅状態」です。

さあ、松田さん、どうしましょう?

建設技術研究所・松田さん

直径2㎞のクレーターができる程のエネルギーが一瞬にして発生すると、恐らくものすごい熱が発生すると思います。そして深さ20mですから、おびただしい土が周りに撒き散らされる。

さらに地震が起きます。今は震度7が一番大きいとされていますが、さらに経験したことのないような地震が広範囲に渡って起きるはずです。災害対策をする前に、こういう災害だと何が起こるかを予測しておくことが大事だと思います。

例えば、堤防などの土木施設は、振動で多くが壊れると思います。隅田川より東側には、海水面より低い土地の「海抜ゼロメートル地帯」があって、堤防が壊れると江東区・江戸川区・墨田区・葛飾区・足立区の大部分が海になります。

そういう事が起き得るということを考えて毎日生活しないといけないと思いますね。対策をどうするかというのは、何が起きるかを考えたあとです。

応用地質・津野さん

地下鉄も全滅ですよね?

建設技術研究所・松田さん

そうですよね。御茶ノ水には地下鉄がいっぱい走ってますよね。

千代田線、丸の内線、 都営新宿線だけじゃなくて、山をすぐ降りた所に銀座線や日比谷線があります。そこに穴が開いちゃうわけですから、当然、海の水が地下街に入り込みます。

そうすると、地下鉄はみんな繋がってますから、地下の商店街も含めて、多くの地下空間が水没することになります。

日本の地質と地名

建設通信新聞・服部さん

津野さん、地質的にはどうでしょうか?

応用地質・津野さん

日本は、プレートが4つも合わさってできていて、世界でも稀に見るくらい、ぐちゃぐちゃなんです。ちょっと隣であっても、全然違う地質ということがあります。

しかし、最善策を見つけるのが建設コンサルタント、地質調査会社の責任です。例えば、斜面と地質の重なり方が平行だと崩れやすいですが、斜面と地質の重なり方が逆だったら崩れにくいんですね。地すべりが起きるきっかけは水が多いので、水が流れやすい所を調べて、そこから水が入ってきた時に逃す道を作ると地すべりは起こらない。ちゃんと調べれば分かるし、考えれば対策ができるんです。

西日本の土砂災害があった所の土の多くは、花崗岩が風化した「真砂土」というサラサラの土でできています。真砂土は水が入るとすぐ崩れるので、危険な場所だと分かってはいた。けれども、それを認めたくない住民の方もおられて、なかなか災害の被災者が減らないという現実があります。

日特建設・藤代さん

日本には、軟弱な地盤や水が多いところを、科学的な方法で固めて家やビルを建てたり、大きな山や崩れそうな山だったところを切り開いて、山を押さえて道路にしたりした場所がたくさんあります。

役所の方や建設業界の人たちも、ここは危ないから対策をしようと少しずつ対策を進めていますが、これからは「ここは元々こういう場所だったから対策する必要があるんだ」と、住民の方々から上がってくる声を私たちが拾って社会を作っていくというのも、今後の一つの方向性として出てきてもいいところではないかなと感じます。

建設技術研究所・松田さん

以前、うちの足立区のマンションの管理組合で議論になったことがありました。昔から住んでる人の中で、「小さい頃はよく洪水があったけれども、最近は洪水がなくなったから安全になったんだな」と言った人がいたんです。

そうするとみんな、「うんうん」と頷くんですよ。私は驚いて「ちょっと待った、私、土木屋です」と言って「あの辺は、綾瀬川の氾濫原であり、荒川、中川もあり、遠くまで行くと江戸川、利根川もあって洪水の被害を受ける可能性がある地域なんです」と発言しました。

そしてハザードマップの荒川版・江戸川版・利根川版全部持って、「ここは数メートル水没しますからね」ということをマンションの皆さんに説明したら、そんなこと知らないで住んでるよという人がほとんどでした。下水道や河川が整備されたから、もう洪水が来ないとみんな思っていた。しかし、そうではないと分かったら、土嚢を積むための材料を備蓄しようかとか、トイレを買おうというような議論をするようになりました。

建設通信新聞・服部さん

地名からその場所の古い地質が分かることもありますよね?

日特建設・藤代さん

例えば、田んぼの田がついてたら、そこは昔は水田だったとか、谷という字が付いていたら、そこは谷合を埋めた土地だったというように、自分が住む土地の一つの情報として活用することができます。

建設技術研究所・松田さん

私が住む東京都足立区の「足立」の由来は、荒川の河川敷に葦が立ち並んで生えていたことから「葦立ち」だったと言われています。そして足立区の「谷中」という所は谷の中ですね。ですから本当に周りはズブズブの低湿地帯だったというのを分かった上で住んでいます。

日特建設・藤代さん

最近になって名前が変わった地名もあります。私は「高畑」というところに住む時、水という字が付かないので安全な場所だろうと思って決めたのですが、いざ地下鉄の階段を登って降りると、そこには海抜-20㎝ と書いてありました。

それから大阪の「梅田」は、昔は、埋めるという字を当てて「埋田」という時期もありました。土地の地名の漢字にも注目して住む場所を選んでいただけたらなと思います。

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ピックアップコメント

公共工事をすぐに悪く言う人に読んでほしいですね。税金払ってるからって何でも言っていいわけじゃない。

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