危ない土地に住んだら、固定資産税3倍に?
建設通信新聞・服部さん
想定しうる限りの災害に対して、どのようなことをしていけば良いのでしょうか?
建設技術研究所・松田さん
日本は「災害のデパート」と言われている通り、地震がとても多く、火山が各地にあり、川が非常に急なため洪水が起こりやすい。面積が少ないから渇水にもなりやすい。水を貯められないから何とかダムで貯めていますが、雨が降らなくなるとすぐに水が無くなってしまう。
アメリカとかヨーロッパとは全く違う国土の条件です。ちっちゃい平野におびただしい人間が住んでいるということです。
日特建設・藤代さん
応用地質・津野さん
建設技術研究所・松田さん
なので、なるべく高台の安全な所に住んでくださいと。3年、5年ではなく、50年、100年で考えた時に国のあり方そのものを考える必要があると思います。色々な国民的議論があっていいと思います。人口が減りポツポツと人が住むようになると非常に非効率です。ある程度コンパクトに集中するというのが、今の都市計画の考え方ですから。
これからの土木技術者が担う役割とは?
建設技術研究所・松田さん
日特建設・藤代さん
しかし、お金が足りないから、あっちでちょっと、こっちでちょっとと中途半端な対策しかできなかったこともありますし、この場所はあまり人がいないし人通りも少ないから、いつ落石があるか分からないけどそのまま放っておくしかないという場所もあります。
危険な場所だけど住みたいと思う人の自由もあります。ただ、建設業に関わる人として、どういう風に国土を守るかという観点から、危険なところを全て守ることは、最近の災害でも難しいことだと分かってきていると思います。
今後は技術の進歩もありますから、人が住む地域に限定してお金が投入できるよう取捨選択をすることで、人がより死なないように生活できる社会の街づくりができるかなと思っています。
建設技術研究所の松田広報室長
ですから、役所だけに任せるのではなく、一人ひとりが対策を考える、あるいは地域の皆で一緒に考えるということを全国民がやっていく必要がある。今まさにそういう時期に来ているのかなと思います。
応用地質・津野さん
まさしくその地域で津波は起こり得るし、いろんな地域で色んな災害があるので、それぞれの地域にあった教えが浸透していくと良いなと強く感じました。
建設通信新聞・服部さん
私は土木というのは「思いやりの産業」だと思っています。なので幅広い知識と人を思いやる心を持っていただきたいと、そしてまたそういう産業であってほしいと願っています。これから土木の道に進まれる方、今土木をやっている方、ぜひ「思いやり産業」で日本の国土を守っていただきたいと思います。
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