信頼関係を築くことの難しさ
老人ホームの事務長と当時の話をして分かったことですが、工事をする際に相見積もりとして私の会社と、今回の事故の原因を作った電気工事店から見積もりを取っていたそうです。
私が作った見積書は、ケーブル更新も含まれていたため、PAS更新工事よりも3割増しの金額になっていました。電気工事店が提示してきた料金は、私が提出した料金のわずか1割引きだったそうです。
その見積もりを提示された後に、電気工事店は年次点検の内容を見て勝手に工事内容を変更し、先に提示していた料金からさらに1割引きを提示してきたため、その会社で決めたそうです。
事務長からは、「本当にすまなかったね。わたしが指示内容を無視したばかりに迷惑をおかけして。金額に惑わされずに最初から信じるべきだったよ」という言葉をいただきました。
正直、『今頃そんなことを言われても』という気持ちと、『まだまだ信頼関係づくりで見落としている部分があったのかもしれない。あの時、お客様に恨まれたとしても工事を中止するべきだった』という気持ちが混在して、胸が締め付けられるような複雑な気持ちになりました。
語弊があるかもしれませんが、私たちの仕事で信頼関係を一番簡単に築く方法は、お客様に事故を経験させることです。
しかし、そんなことをして築いた信頼関係は、ただ虚しいだけです。日ごろのお客様とのやり取りの中で信頼関係を築くことは、改めて難しいなと痛感した出来事でした。
この記事を読んでくださっている皆さんが、お客様と信頼関係を築くために日ごろから取り組んでいることや気を付けていることなどがあれば、コメント欄で教えていただきたいです。
電気ではなく建築設計を主に行っている者です。
お客様との信頼関係を築くのは難しいですよね。
私も多々失敗を重ねてきて今は次のことに気を付けています。
①相手に技術的・専門的なことが伝わるよう「できる限りかみ砕いて伝える」こと。
②こまめに連絡を取り、気になる点や問題点を聞く(御用聞きみたいなな感じ)。
③打ち合わせや話したことを紙に起こして確認してもらい、お互いの認識に齟齬がないか、を記録に残しておく(もちろんお客様にも写しをお渡しする)。
これでもお客様も私も100%ではないのでなにかしら失敗することはありますが日々の小さな積み重ねが信頼関係の獲得につながるのではないかと信じ、業務に取り組んでいます。
保安業務従事者です。
①は、確かにと思いました!つい業界人向けにお話ししてしまう事もあります。私たちの業界である電気工事店の人にもつい専門用語を使って??ってされることもあります。
誰が聞いてもわかるように心がけるようにしなくてはと改めて思いました。
そして③にかんして、恥ずかしながらしておりませんでした。
こちらも参考にさせていただきます。
この度はコメントいただきましてありがとうございました。
ビルメンテナンス(巡回点検)です。スポット工事のみの物件にて
古い所は、築50年物があります。ここ何年かは行っていないのですが
キュービクルも OCB 、のぞき窓のガラスも外れたまま・・・(改善されていました)
何度も、進言したのですが・・・
お客様には「点検、工事の大事さ」よりも「事故の大変さ」の方が伝わる?ようです。
当然ながら、こまめに連絡を取り、気になる点や問題点を聞く(御用聞きみたいなな感じ)。も大切です。
確かにそのとおりですね。
人間、一度痛い目に合わないと身に染みて感じないところは間違いなくありますから。
技術者は失敗を繰り返しているから事故の怖さを理解できますがお客様に理解してもらうためには、しつこいと思われるくらい進言し続けないといけないのかもしれませんね(あきらめない気持ち)。
永遠の課題の一つです。
保安業務従事者です。
築50年ですか・・・物自体が50年も持ってしまうのも問題がある気がします(大きな声では言えませんが)
「点検、工事の大事さ」よりも「事故の大変さ」の方が伝わる?
事故は、私たちのような者が「点検、工事等」をして安全を保っているから「事故がない」という事をもう少し、ほんのもう少しだけでも理解していただければなとは思います。
この度は、コメントいただきましてありがとうございました。
保安業務従事者です。
3番目の方
あきらめない気持ち。本当にその通りだと思います。
ただ、毎回言うと煙たがれる等、心折れそうになる事もあるんですよね
それでも、事故を起こさせないために、心を鬼にして言い続けるしかないかもしれません。
技術はどんどん進み、小型化、軽量化してきておりますが、事故を起こさせないための永遠の課題はお客様との信頼関係かもしれません
引き続き精進していこうと思いました。
この度は、コメントいただきましてありがとうございました。