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一般建設業許可の取得に必要なことは何?種類や金額、要件を紹介

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『施工の神様』編集部
公開日:2021.08.24 / 最終更新日:2024.01.25
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一般建設業許可の取得に必要なことは何?種類や金額、要件を紹介
目次
  1. 一般建設業許可とは
  2. 一般建設業許可の取得に必要な要件
  3. 一般建設業許可の金額
  4. 一般建設業許可の更新
  5. 一般建設業許可に向けた準備をしよう

建設工事を請け負うには、建設業の許可を取得する必要があります。規模の小さい工事や、下請けとして工事を施工する場合、「一般建設業許可」が必要です。

この記事では一般建設業許可の条件や、取得に必要な要件、更新申請の注意点について解説します。建設業を営んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

一般建設業許可とは

一般建設業許可とは

建設工事を請け負う場合、建設業の許可を受ける必要があります。これは、建設業法第3条に定められています。

建設業の許可は、下請契約により「一般建設業」と「特定建設業」のふたつに分類されます。

このふたつの建設業のうち、「一般建設業」とはどのようなものなのか。一般建設業の条件や、特定建設業許可との違い、区分と種類について詳しく解説していきます。

一般建設業とは

下請業者として営業する場合や、元請業者として発注者から直接工事を請け負い下請業者に出す際の下請代金が4,500万円未満(建築一式工事の場合は7,000万円未満)の場合は、一般建設業許可が必要です。

一般建設業許可を取得すると、軽微な工事以外の建設工事も受注できます。また、発注者から直接請け負った工事が比較的規模の大きな工事であっても、その大半を自社で施工するなど、常時、下請代金の総額が4,500万円未満であれば、一般建設業許可でも大丈夫です。

特定建設業許可との違い

元請業者として、発注者から直接工事を請け負い、下請業者に出す際の下請代金が一件の工事につき4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)の場合には、特定建設業許可が必要です。消費税込みの建設工事額で、元請業者が提供する材料などは価格に含みません。

また、下請業者が孫請業者に下請代金4,500万円以上で工事を出したとしても、下請業者が特定建設業許可を取得する必要はありません。なぜなら、特定建設業許可は直接工事を請け負った建設業者(元請業者)が取得するもので、下請業者が取得する必要がないためです。

さらに詳しく「特定建設業許可」を知りたい方はコチラ

区分と種類

建設業の許可は、建設工事の業種別に行います。建設工事は、土木一式工事と建築一式工事の「一式工事」と27の「専門工事」の合わせて29種類に分類されています。この建設工事の種類ごとに許可を取得する必要があります。

実際に許可を取得する場合は、同時に2つ以上の業種の許可を取得することも可能です。また現在取得している許可業種とは別の業種について追加して取得することもできます。

「一式工事」は、大規模工事で総合的な企画、指導、調整のもとに行う工事が該当し、「専門工事」とは大きく異なります。「一式工事」のみの許可だけでは、500万円以上の「専門工事」を受注することはできません。

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一般建設業許可の取得に必要な要件

一般建設業許可の取得に必要な要件

一般建設業許可を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 経営業務の管理責任者を有すること
  • 営業所ごとに置く専任技術者を有すること
  • 誠実性を有すること

特に、経営業務の管理責任者と専任技術者については、実務経験や資格、条件が必要です。一般建設業許可の取得に必要な要件について詳しく解説していきます。

管理責任者

経営業務の管理責任者とは、営業取引上、対外的に責任を有する地位にある人をさします。経営業務の管理責任者になるためには、以下の3つの要件を満たす必要があります。

  • 役員または個人事業主であること
  • 常勤であること
  • 5年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有すること、もしくは6年以上、経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として、経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有すること

業種に関わらず、6年以上の「法人の役員」「個人事業主」「登記された支配人」「令3条の使用人」の経験があれば、どの業種でも経営業務の管理責任者になれます。

専任技術者

専任技術者とは、その営業所に常勤し、業務に従事する人のことです。営業所ごとに1人以上の専任技術者を置く必要があります。専任技術者も、経営業務の管理責任者と同様に常勤である必要があります。ただし、役員や個人事業主である必要はありません。

なお、専任技術者は1人につき1営業所しか従事することができません。経営業務の管理責任者との兼任は認められています。専任技術者になるためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、定められた学歴を有し、さらに一定期間の実務経験を有していること
  • 所定の国家資格を有していること
  • 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、10年以上の実務経験を有していること

誠実性

誠実性とは、詐欺、脅迫、横領や請負契約違反をする恐れがないことをさします。

建設業許可を取得するということは、500万円以上の工事をすることができます。そのため、大きな工事ができるだけの財産や資金調達能力を保有している会社かどうかを審査されます。具体的には、以下の財産的基礎または金銭的信用のいずれかを満たす必要があります。

財産的基礎は、建設業許可を申請する直前決算で、500万円以上の自己資本があることです。そのため、法人設立後に一般建設業許可の申請を行う場合は、法人登記は資本金500万円以上にする必要があります。

金銭的信用は、財産的基礎と同等の資金調達能力を証明することです。500万円以上の申請者名義で、以下の証明書を提示することで証明できます。

  • 金融機関の預金残高証明書
  • 所有不動産などの評価証明書
  • 金融機関の融資証明書

一般建設業許可の金額

一般建設業許可の金額

一般建設業許可で請け負うことのできる工事の金額は、元請や下請といった条件によって異なります。

また、材料費に関しても、元請業者が材料を提供して下請け業者が工事を行う場合と、500万円以上の工事を請負う場合によって、請負金額に含まれるのかどうかが変動します。条件や、材料費の扱いについて詳しく解説していきます。

元請の場合と下請の場合で請負金額が違う

一般建設業許可で請け負うことのできる工事の金額は、元請として工事を請負う場合と下請で工事を請負う場合で異なります。

建設業者が「元請」で工事を請負う場合、下請に出す工事の金額の合計が4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)になる場合は、特定建設業許可が必要になるため請け負えません。

建設業者が「下請」で工事を請負う場合は、請負金額に制限はありません。

材料費

特定建設業許可が必要かどうかを判断する場合、材料費を考慮する必要はありません。請負契約の金額のみの判断となります。

わかりにくいケースとしては、建設業許可が必要な工事かどうかを判断する場合の考え方です。500万円以上の工事を請負う場合は、一般、特定にかかわらず建設業許可が必要ですが、この500万円には元請から提供される材料費も含みます。

例えば、請負金額に材料費が含まれていない場合、請負金額が500万円以下でも、材料費を含んだ金額が500万円を超えた場合は、建設業許可が必要です。

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一般建設業許可の更新

一般建設業許可の更新

建設業許可は、期限を過ぎると更新手続きを行う必要があります。手続きまでの期間に、関わる変更届が提出されていることが更新手続きの前提になっています。

有効期間内に更新の申請が間に合わなかったときには、また一から許可を取り直すということを考えると、更新期限を確認することの必要性がわかりますね。有効期限や更新方法について、詳しく解説していきます。

有効期限

建設業許可の有効期間は5年間です。建設業許可取得の際に送られてくる許可通知書や、業者票に有効期間が記載されています。許可取得日がわからない場合は確認しましょう。

有効期限の5年間の間に、決算変更届や役員変更届などが提出されていない場合、更新手続きが行えない場合があるので、有効期限と共に変更届も確認しましょう。

また、有効期間が土日祝日でも有効期間は変わりません。その後も建設業許可を継続するためには、更新の手続きが必要です。

更新方法

建設業許可の更新は、期間満了日の30日前までの申請が目安になります。30日前の申請が必要な理由は、審査に30日ほど掛かるためです。

ただし、大臣許可の更新の場合はさらに早めの申請が必要となります。更新と同時に一般建設業から特定建設業に変更する手続きや、許可業種を追加する手続きを行う場合は、期間満了日の6ヶ月前までに申請が必要です。

なお、有効期間を1日でも過ぎてしまった場合は申請できません。有効期間の最終日に行政機関が休みの場合、その前日の営業日が申請期限になります。

一般建設業許可に向けた準備をしよう

一般建設業許可に向けた準備をしよう

この記事では一般建設業許可の条件や取得に必要な要件、更新申請の注意点について解説しました。元請業者だけでなく、下請業者として営業する場合にも一般建設業許可は必要です。

更新の審査は30日ほど掛かるため、有効期限の30日前を目安に一般建設業許可の申請を行いましょう。そのためにも申請スケジュールをたて、前もって行動することをオススメします。

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