現場を動き回るより、内勤が好きなタイプ
――これまでで印象に残っている現場はなんですか?
新山さん 前述の、調布の現場が最も印象に残っています。苦労しましたが、最終的に、東京都の都市整備局長表彰をいただきました。高く評価していただいたということもあって、印象に残っています。
――仕事のやりがいは?
新山さん 現場第一主義の方々は多く見受けられますが、実はボク自身は、内勤向きであると思っています。正直、現場で動き回るよりも、内勤でパソコンを用いて図面や書類をつくったりするほうが、得意だし、向いていると思っています。
ただし、書類をきれいにまとめるためには、現場で良い写真を撮らなければならないし、良い測量・段取りをしなければなりません。こうした考え方を持つことで、次第に現場作業も知識と経験が付いて行くようになり、書類だけではなく現場仕事も、徐々に上手くこなせるようになっていきました。
構造物はいずれなくなるけど、書類は記録として役所に残り続ける
――書類づくりのほうが楽しいというのは、あまり聞かないアプローチですね。
新山さん 当然、「現場で良いモノをつくりたい」という考えは持っていますし、そのための書類作成だと思っています。ですが、ボクが書類づくりを楽しいと思えているのは、「書類は残る」という考え方からです。
書類には現場に関する情報がすべて入っています。現場で新しく構造物をつくったとしても、いずれ古くなり改修し、なくなってしまいます。しかし書類は、役所内で紛失したりしない限り、記録として残り続けます。工事件名や受注社名・工期はもとより、自分の名前が現場代理人として残るので、ボクはそういうところに誇りをもって仕事しています。
――書類づくりのコツはありますか?
新山さん いろいろありますが、竣工書類で大事なのは「見栄え」だと思いますし、単純に「見やすい書類が評価される」と思っています。例えば、検査のときでも、よくまとまっている書類は見てもらいやすいです。現場に追われて、バタバタの状態でつくった書類は、どうしても随所にアラが目立つ書類になってしまいがちです。そういう書類はパッと見ても、ちゃんとまとまっていない印象を与えてしまい、最終的に良い評価につながらない可能性が高いと思います。
ただし何よりも、出来栄えや品質の良いモノが作れないと、書類も良いものができないので、そこはかなり意識しています。
――後輩に教える際に気をつけていることはありますか?
新山さん 「とにかく確認すること」「よく考えること」「手直し、手戻りがないように」ということは、しっかり意識づけるようにしています。
――新山さんにとって、土木の魅力は?
新山さん ボク個人としては、土木の仕事は、衣食住を支える絶対不可欠な仕事だと思っています。
その中でも、一般の方々にとって道路は日常の中にあるなにげない存在だと思いますが、実は、縦横断勾配が綿密に計画されていて水たまりができないように設計されていたり、走行性・平坦性が良くなるような工夫があったり、舗装の構造にも種類があったり。一口に道路と言っても、意外と随所にこだわりがあったり、奥が深かったりしますので、ボクはこれが道路工事の魅力であり、おもしろいところであると思っています。
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公共工事の書類であっても決められた保管期間を過ぎると廃棄されます。
構造物が無くなるよりも遥かにはやく廃棄されます。
書類に時間をかけるぐらいなら、永年持続する構造物構築に時間をかけるほうが国民のためだと思います。
ぶっちゃけ、書類なんか、電子納品できるレベルで手書きでもよい。
全くその通りです。
書類も大事だか、現場を適正かつ適切に納めて一人前の管理者、職人です。
普通に進めれば書類作成は出来ているはずですが?
内勤が好き。書類は残り続ける。(実際は違うが)
そんな考えなら、設計コンサルに行けばよい。
そのような人に、インフラ構築されても安心して生活できない。
インフラ整備の本質は、きれいな書類作りではなく、安心・安全な構造物構築である。
なんでそんな考え方しかできないかな?内勤好きでも現場でも頑張ってるんだからいいと思うけど?