コンクリート配合間違いをどう乗り切ったか
その後どうしたのか?というと、発注者に経緯を話した上で、現在の構造物は取り壊し、再度作り直すとのことで発注者の承諾を得ました。その翌日には、解体作業に向けての計画を練ることになりました。
解体計画書と作業手順書、下請契約書の作成をしたのちに、発注者に提出、解体作業へと入りました。解体作業では、コア削孔、フラットソー、ワイヤーソー、アンカー、ウォータージェット(橋脚部や施工目地部に使用)、コンクリート破砕など、様々な施工をして解体作業を行いました。
フラットソーとワイヤーソーでコンクリート断面を縁切りし、そこからコア削孔でコンクリート断面に穴を開け、そこにワイヤーを通して、移動式クレーンで吊り上げてダンプに積み込み、解体ヤードに運搬したのち、破砕作業という流れで対応しました。
解体後は、型枠を組んで、鉄筋を組んでシースをという流れになりますが、一度作ったものを解体してしまったので、予備の材料がありません。
この問題については、鉄筋屋の加工場に在庫(他の現場の鉄筋が私の現場と同一規格だった)があったため、加工などをフル稼働でしてもらい、各工種を2パティーで施工し、無理やり工期内で施工を終え、竣工検査までなんとかマンパワーでやり遂げました。
生コン屋のミスなのに、なぜか自宅謹慎に
その後、お金の問題で大いに揉めました(笑)。もともとは生コン会社の間違いだったので、ありのままを私は主張し、生コン屋もミスを認めました。
しかし、払える額ではなかったようで、その生コン屋はあえなく倒産…。すると、矛先が私へと向けられ、なぜか自宅謹慎させられることに。
謹慎理由は、H(早強)とBB(高炉)ぐらい見た目で分かるだろうということと、たまたまグループ会社だった生コン屋を倒産に追い込んだから、だそうです。理不尽にも程があると思いませんか?
自宅謹慎を経て、その後どうなったのかについては、前々回の記事を読んでいただければと思います。ウソみたいですが全部本当にあった話です。皆さんも同じような経験をしないよう、くれぐれもコンクリートの配合間違いにはお気をつけて。
不幸としか言えませんね…。
施工管理技士は見ただけで判断できないとなれない職業なんですね…。
まぁ私的にはダブルチェックも出来ないような体制で管理業務をさせる会社はなんだかなぁと思います。
いつの時代の話か分からないのでなんとも言えませんが今の御時世ならその会社はアウトですね。
強度の確認が出来れば材齢伸ばして
高炉のままでもよかったのでは
昔の事しか知りませんが、そもそも膨張剤を入れた場合、JISは抹消されるのでは?
ただ、納品書注文通りならそのままにしておいても強度の発現が遅れるだけで問題無いと思います。
高炉B種のコンクリートでも圧縮強度が出れば構造物としては大丈夫だと思いますが、中性化の問題が残りますよね。そもそも40ニュウトンの配合が出荷されることが珍しいのに、早強セメントを高炉セメントに間違うなんて、全面的に生コン工場に非がありますね。
こんな事は無いね、もしあれば、その会社がむちゃくちゃです‼️
生コンにそこまで詳しくないので素人考えかもしれませんが
強度とスランプさえ合ってたなら、養生期間を伸ばすだけではだめだったのでしょうか?
BBなんて明らかに白いのに何故気付かないかな
ウソのような気がする。ありえない。
昨今で信じ難い話ではあるが事実なら生コン屋の瑕疵であり、技術者に押し付けるのは問題では、というコメントを消されたのはなぜですか?
特別な理由がなければ設計から早強って事はないだろうから現場の工程を詰めるために早強にしたんだろうけど、他の人も言う通り配合の数値が問題なければ養生期間を確保するだけで良かったのではと思う。
まぁ後出しの配合計画書提出になったりでそれはそれで問題だろうけど
ちゃんと説明して再施工したのはコンプラ的に正解だから、最後に監督が責められたってのは可哀想。
見た目でわかるもんなんかねそれって
つまんない作り話
現場名が間違ってなく伝票が早強、品物が高炉なんて不正が常態化していたと思われます。
協同組合加盟工場であれば不定期の査察がありますが非加盟工場だったのでしょう。
グループ会社で選択肢は無かったのでしょうが目先の単価にとらわれない工場選定が必要です。
強度発現という切り口で設計的な観点からも検証する価値はあった話かもしれませんね。工期との兼ね合いやパニックも手伝って、ゼロから仕切り直しという判断に早々に舵をきったように見えてしまうのはあくまで結果論ですけども。
設計図書の不適合に関する特例措置の適用を求めるべきだったのかもしれませんね。再構築にあたり生じる騒音や環境負荷などのデメリットを説明する。受注者の姿勢として、取り壊しするのもやむを得ないと考えているということを発注者へ示すことも大事です。
このようなトラブルの際には、日頃の発注者とのコミニケーションの度合が関係してきます。この話の結論を発注者と話すのは、現場代理人ないし、監理技術者の仕事であり、主任技術者は決った方針に対してすぐ対応するのが仕事ですね。
いくらなんでもそれで自分も責任取らされるとかそんな会社で絶対働きたくないわ。
これPC橋だから、たぶん仕様では早強しか選択できないと思うので、作り直ししか選択はなかったと思います、残念ですが
緊張とか型枠のサイクルや計算もあるから、単T桁とかなら尚更難しいでしょう
生コンの受け入れ検査はしているだろうけど、プラントの試験担当者が分からなければ、伝票に誤記があっても気が付かないと思いますよ
実験とかプラントの管理とかで毎日骨材やセメント、コンクリートと接している人ならわかるかもしれないけど
論文でPC橋で高炉セメントB種を使用する2015年の論文がネットで検索できたけど、実用化されているのかな?