工事関係者にとっての悩みの種
工事関係者にとって、何かと悩みの種になることが多い「区画」。
人の命を守るために様々な用途があり、建物が造られるうえでは欠かせません。建築基準法でも消防法でも、数々の法律が定められています。
電気工事に至っては、区画を貫通してケーブル配線していかなければなりませんので、当然、区画の知識がなければいけませんね!
区画用途に合わせた処理材の選定や、ケーブル貫通できない令8区画を考慮した配線ルートの検討など、現場によりきり。処理材のコストもまぁまぁかかりますし、予算と相談しながら規定をクリアして、施工を進めていかなければなりません。
区画処理箇所の写真撮影、書類もまとめていかなければなりませんので、人件費もかかります。スパイダープラスや蔵衛門がない時代はもっと大変だったと思います。本当に、、、皆さまお疲れ様です。
と、言いつつも、我々は技術を対価にお金をいただいておりますから、できて当たり前なんです!!知ってるだけでもダメです!一知半解です!ある程度の経験を積んで知った気になってるから、平気で共住区画を箱抜きするんですよ!
皆さまにも激励の言葉をいただきたいです。未来の業界を担う次世代の皆さま、一緒に共住区画の知識を深めていきましょう。
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知った気になってはいませんか?
ちょっと共住区画について考えてみましょう。細かい法律はネット検索してみてください。ここでは実用的なことをまとめていきます。
共住区画とは
住戸と住戸、住戸と共用部分を区画する耐火構造の壁・床のことです。アパートやマンション、事務所付のマンション等で出会うことが多いかと思います。
① 貫通は丸型に限るべし
箱抜きは絶対にやめたほうがいいです。消防認定のある処理材がないからです。どうしても箱抜きが必要な場合は、700×100で施工して下さい。古川マテリアルの共住区画壁処理材が唯一存在します。
ですが、貫通できるケーブルがかなり限られてきます。バスダクトがある場合は、ルート変更を検討してください。ボイド撤去後に貫通配管等は不要です。そのままケーブルを通すタイプに対する処理材が多いです。
ケーブルのメインルートの場合は、丸型多数でも納まらない可能性があるので、設計協議を早めにしましょう!
② 区画処理業者さんと打合せすべし
電材メーカーにも処理材は存在はしますが、本当に規定のケーブルしか通せません。現場一つ一つに親身になってもらうのも難しいので、ケーブル数量がある場合は、区画処理業者さんとの打合せをお勧めします。
区画処理材メーカーさんとのパイプが強いので、打開策の提案に協力してもらいましょう!後ろ盾があるので、自信を持って消防と協議を進めることもできますね。
③ 迅速に行動するべし
現場を進めていくうえでの問題点は星の数ほど存在すると思いますが、区画は絶対に先延ばしにしてはいけない問題です。
自社の施工が進まないのは勿論ですが、躯体、内装業者まで巻き込んでしまいます。1日でも早く解決へ向けて行動しましょう。
もし発覚が遅れていたら・・・
今回の現場では、箱抜きこそ施工してしまっていましたが、区画処理の見積を依頼したときに処理ができないことに気づいたので、配線前に問題解決に動くことができました。
貫通するケーブル、配管を洗い出して図面におこし、処理業者さんに協力していただき、処理するにはどうすればいいかを考え直したうえで、建築現場所長の元へ。。。
相談の末、開口にボイドを多数設置し直して、型枠を取付けてもらって生コン再打設することに。ご協力いただいた皆さま、本当に本当に有難うございました。
新たに開口を空けることもなく解決に導けたのは奇跡でした。全ての幹線を延線後に発覚していたらどうなっていただろう…と考えると、今でもゾッとします。実際、規定をクリアしておらず、竣工前に壁を壊した現場もあるそうです。
今回、懺悔の意味も込めて記事を書いていますが、知った気になってるだけで、まだまだ一知半解かもしれません。何か間違っていることがあったら、皆さまの意見をどんどん聴かせてください。
今日も一日、ご安全に。
この人の書いた文章ホントウケる(良い意味で)