T-WELL_FLOとは、山岳トンネル工事の水抜き効果を定量把握するための解析手法のことで、大成建設によって開発された。原理的には、高圧/大量湧水によって、切羽崩壊/水没リスクによる作業効率低下の懸念から、従来までは水抜きボーリングが実施されていたが、ボーリング孔内の摩擦抵抗によるロス(圧力損失)の考慮が不十分であったため、3次元地下水浸透モデル/管路内流体解析モデルを連成解析することで、地質条件に応じた排水効果の予測が改善された。ちなみに、T-WELL_FLOは長尺(700m)/中尺(20~70m)/短尺(10~20m)ボーリングを組み合わせた対策の有効性が確認されている。