修繕会社は、新築の瑕疵は報告しない
勘違いされると困るのだが、修繕工事の際、新築の瑕疵が見つかっても、基本的に修繕会社はトラブルを避けるため、管理組合に相談・報告をすることはあまりない。しかし、修繕会社はまったく新築時の瑕疵を報告しないかというと、そうでもない。
ではどういう場合に管理組合へ報告するかというと、見積もりが大きく変わってしまったり、すでに実害が出てしまっているような瑕疵を見つけたりした場合である。要するに修繕工事として報告せざるを得ない場合だ。
こうなると管理組合はもともとのトラブルの件もあり、新築の瑕疵として元施工を巻き込むのだが、そうなるとそれなりの根拠や調査が必要になる。すると、新築時にまったく関わっていないのに、修繕会社が下調べをやらされるのである。発覚時期によっては、足場解体や工期にも関わってくるため大迷惑な話だ。なにせ1%も私たち修繕会社は悪くないのだから・・・。
改修修繕会社を見下す新築施工会社
にもかかわらず、新築施工会社は修繕会社を見下し、アレコレ言いつけたり、下請けのように扱う元施工が後を絶たない。修繕会社は管理組合と契約をしているだけであり、元施工の下請けでもなければ、見下されるような理由はまったくないのである。
新築のことを悪く言っているように思われるかもしれないが、根本的には同じ建築業界で建物を作り、守っている立場である。私も新しい建物を作っている風景は、壮大で美しいと感じる。しかし、その後の建物の経年劣化を防ぐ改修会社があるからこそ、建物の価値は守られているということを忘れてはいけない。
新築と改修に上も下もない。新築施工会社と改修会社は、長い時を経て同じ建物のことを考える、時代を超えた協力関係にあるのだという認識が広まってくれることを願うばかりである。
権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。