現場一帯に鳴り響く塗装屋の怒号
昼休憩後、現場を巡回していると、なにやら遠くから現場全体に響き渡るくらいの怒鳴り声が聞こえてきました。
まさか住民のクレームか!?と思い、その場へ向かうと、塗装屋が噛みつかんばかりに、洗浄屋に対して怒鳴っているのです。
慌てて駆け寄って塗装屋をなだめつつ事情を聞くと、洗浄屋が洗浄していた先に塗装屋の荷物がまとめておいてあったため、塗装屋の道具類が水びたしになったというのです。
洗浄の作業箇所は周知していたつもりだったし、人が通るような場所ではなかったので、そこに荷物を置いている塗装屋にも問題はあるのですが、そんな理路整然とした話など聞いてくれるような状況ではありませんでした。
塗装屋は真冬に大事な道具を濡らされ、激昂してなにも聞こうとしません。私の指示どおりに作業を行っていた洗浄屋にとっては、とんだ災難です。
このままケンカが続けば、塗装も洗浄も進まないうえ、お客さんにこの見苦しい状況を見られたら、クレームにもつながりかねません。現場の外にも怒号が漏れれば、建設業のさらなるイメージ悪化にもつながりかねません。
そこで私は「私が養生していなかったのが悪かったんです、すみませんでした」とひたすら謝り倒し、塗装屋の怒りの矛先を私に向けるしか方法がありませんでした。
最終的には胸ぐらをつかまれて、ようやくその場は収まったのですが、普段はひょうきんに笑って済ませてくれる塗装屋の人たちが鬼の形相に変わったあの現場は、未だに忘れることができません。
建設現場で働く男たちの、恐ろしい本性を垣間見た一瞬でした。できればもうあんな場面には遭遇したくない、と心から思いました。
職人同士が生業を支えあう建設業
この事件以降、私は荷物の置き方に関するルールや、洗浄時の養生を徹底しています。しかし、このトラブルで一番の問題点は、職人どうしがお互いの作業を理解していなかったことだと解釈しています。
私が養生をもっとしっかりしていればよかったわけですが、塗装屋が洗浄箇所をしっかり理解していれば、養生がない場所に荷物を置かなかったでしょう。あるいは、洗浄屋が洗浄箇所の周辺をちゃんと確認して、塗装道具の存在に気が付いていれば、濡らす前に荷物をどかしていたはずです。
つまり、作業内容や注意事項を周知徹底していれば、簡単に防げたトラブルでした。
職人どうしがお互いの生業を支えあい、協力し合って初めて、ひとつの現場が完成するのが建設業です。その架け橋となるのも現場監督の役割であると痛感したトラブルでした。
朝礼や作業前打合せ不足に尽きる。
監督のお前が悪いの。
職人に事前周知しないって、朝礼は何してたの。
朝礼やその場で注意しても言うこと聞かない人もいますよ
朝礼や作業前に「この布が巻いてある鉄筋の下は穴開けるな」と言ってる先から布の巻いてある場所に穴あけて基礎配筋ぶった斬ったり、、、
そうですね。
監督の責任です。
職人はその日だけ来て、もう来ない場合もあるんですから、現場の熟知など出来ませんよ。
みなさんのコメントで答えが出てますね。しっかりこちらの方で前日の昼礼や朝礼でしっかりアナウンスしていれば、そんなことがあっても聞いてなかったお前が悪いで終わるんだから。
私は洗浄、塗装作業の現場に立ち会った経験が少なく、こういったトラブル経験はとても参考になりました。
朝礼で周知しようが、現場で見つけてその都度注意しようが「自分より年や職位が下の言う事は聞かない」人が居ますね
実家建てた時の設備屋がそんな人でした
周知してなかった監督もいけないけど…職人さんもお互いに気をつけてほしいですよね。
みんなで助け合いながらよいものをつくっていくのが建設現場ですもんね。
綺麗事や理想論だけでは通じないのが建設現場でもあるけど、助け合いは大切ですよね。
塗装屋がバカなだけ
洗浄屋は濡らす作業なんだから塗装屋の不注意だと思うよ
職人たちの面倒を見る監督さん大変やなぁ