地熱掘削業は僻地出張の繰り返し
掘削現場は、石油地帯や地熱の存在する火山地帯など、基本的に開発されていない場所が多いです。そのため通常の建設業よりも、さらに僻地での現場作業となります。
大きい現場では工期が短くても半年。僻地に缶づめ状態です。また、宿も相部屋が多いので、プライベートはありません。私の場合はそれに加え、毎日、晩酌を付き合わなければなりませんでした。
所長いわく「家族に会えるのは年100日もない」。——私もゆくゆくは結婚したいので、子育てを完全に任せられる家庭環境が必要な仕事です。
特殊すぎる掘削工事の職人
私と同期入社したA君は、研修の一環で現場作業に従事し、毎日怒鳴られていました。
ある日、ベトナム人の作業員がパイプレンチを現場に置いたまま帰ったことがあり、翌日それを見た職長さんは何も言わずに、A君のお腹を殴りました。結局、A君は翌月退職しました。
――掘削工事の世界は、他の建設業種に比べても、かなりマイナーで古い体質です。
職人さんは気性が荒く、掘削現場での労働環境は、かなり過酷でネガティブな一面もあることは否めません。
しかし、石油や地熱が噴出した際の興奮はたまらないものがあります。労働環境が悪いだけで、掘削業界から人がいなくなるのは残念です。
私は今後、地熱掘削の現状と魅力を多くの方々にお伝えし、改善の方向に持っていきたいと考えています。
お前あほやろ。大したことないやんか
まーまー。
こうやって、リアルを伝えることに意義があるんじゃないですかね。
兄さんからしたら、どうか、っていう考えもあるとは思いますが。
この業界は行きたくないですね(涙)