橋梁の維持管理を一貫サポート
建設コンサルタント大手の株式会社オリエンタルコンサルタンツは、橋梁の維持管理のマネジメントを最適化する「橋梁維持管理計画最適化システム」を開発した。
全国の地方自治体では、人口減少や少子高齢化により財政状況が厳しくなる中、老朽化する公共施設等を市民が安全で安心して利用できるよう維持管理していく必要がある。
そのため、各自治体では「橋梁長寿命化計画」を策定し、計画に基づいた維持管理を実施している。
一方で、「計画の予算と実工事費とが乖離し、予定どおり修繕工事が実施できない」、「地域の過去の劣化状況や点検結果がタイムリーに反映できない」、「長寿命化計画を見直すのに手間がかかる」など、事業執行段階での課題もあった。
こうした課題を解決するために開発した「橋梁維持管理計画最適化システム」は、”橋梁の長寿命化計画の策定⇒実践・評価⇒マネジメントレビュー⇒是正・予防・改善⇒計画更新”のマネジメントサイクルを一貫して支援するサービスだ。
さらに、すでに販売している構造物点検システム「CheckNotePlus」との連動で、メンテナンスサイクルとの両輪で橋梁の維持管理を最適化できる。
予算と実工事費の乖離を低減
「橋梁維持管理計画最適化システム」では、補修実績を基に予算設定の精度を高めることで、予算と実工事費の乖離を減少させる。
また、点検等の結果から、地域の過去の劣化度を踏まえた、劣化曲線の設定が容易に作成できる。
さらに、点検結果等を踏まえた迅速な計画更新や工事計画の変更、工事実施を反映した長寿命化計画の更新もできるため、橋梁の長寿命化計画の見直しを容易に行えるようになる。
オリエンタルコンサルタンツでは、「今後、全国の基礎自治体にこのシステムの活用を積極的に提案していく」としている。