必要なモノを必要なだけ届けるからコストダウンに繋がる
──ARROWSは、建設現場にとってどんなメリットがある?
石原 データの一元管理によって『正しい商品・数量がスピーディに届く』ことですね。また、そのことがサービスの拡充にも繋がっています。
一例をあげれば、少量・個別注文へのフレキシブル対応が可能になりました。それまでメーカーからケース単位で商品を購入していた卸問屋は、少量でも正確に納めるARROWSを評価していただいています。
また、『〇〇様邸分』といった個別配送に対応できる点を、ハウスメーカーや工務店に支持いただいています。必要なときにモノを受け取れるので、施工会社は余分な在庫を置かずに済みますし、ハウスメーカーは1棟ごとの積算や発注が省けますから。
坂上祐太 私が担当しているハウスメーカーは、取引以前は金物も木材工場から現場へ送っていました。在庫管理・ピッキングは人の手で行われていたので、間違いも多かったそうです。

2018年度のグッドデザイン賞に輝いたベースセッターについても説明してくれた営業・坂上さん
それに、現場から『モノが届いていない』と言われても未出荷なのか、それとも途中でなくなったのかを確認する術がなかったとのことでしたが、ARROWSによってそういうトラブルは無くなったと言ってくださいました。
また、ARROWSの履歴データをもとに必要な金物や釘の数量を精査し、木造住宅一棟に使用する釘の数を見直したところ、大きなコストダウンに繋がったということも聞いています。
現場の作業工程別に金具を梱包
――発送時の工夫は?
石原 ARROWSは立ち上げ当初から作業工程別梱包を行っています。各商品を〈基礎〉〈土台〉〈上棟〉〈構造〉〈造作〉〈その他〉に分類して梱包し、荷札ラベルに分かりやすく印字して現場へ届けてきました。これは業界初の試みでした。
まさに『必要なときに必要なものだけ』のサービスです。この方法が現場の作業効率も高めたと思います。
現在はさらにサービスを進化させています。一部取引先へのサービスですが、カラーラベル表示を導入しました。より識別しやすいように邸別記号や外枠カラー表示という手法も採用し、仕分け作業がよりに正確かつ効率的に行えるようになっています。
商品画像も付けているので、経験の浅い職人さんや外国人作業者の方も商品を探やすくなったと思います。今後は当サービスの範囲も要望に応じて拡大していく予定です。
――これからはどのように展開していく?
石原 デリバリーセンターは東北・関東・北陸・中部・関西・九州の6拠点展開になりました。事業規模はARROWS導入前が約50億円でしたが、現在は年商100億円規模に達しようとしています。ARROWS無くしてこの成長は望めなかったと思います。
現在は競合他社の多くがARROWSと同様のシステムを導入しています。ですが、私たちは当分野のパイオニアとして、今後もいち早く利便性の高い仕組みとサービスを開発していきます。
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