元電気保安業界 営業マンの未知なる挑戦
――どうも初めまして・・・ではないですよね(笑)。私たちは。
水島さん そうですよね!元々の出会いは、自分が前に働いていた会社に問い合わせしていただいたのが、初めてでしたよね(笑)。
――そうです(笑)。私が以前勤めていた、太陽光のO&M会社で電気主任技術者を探していたときに、電話対応してくれたのが水島さんだったと(笑)。今思うと、恐ろしいほど世間が狭いなと思いました(笑)。
水島さん そうですよね(笑)。それから自分がクラウドファンディングを立ち上げたときに、ツイッターで反応していただいたので、DMを送ったところからまたお付き合いが始まった感じですよね。
――もともと、電気保安業界は世間が狭いというのは知ってはいたのですが、関西もまだ自分の庭だとは知りませんでした(笑)。
水島さん (笑)。
――挨拶はほどほどにして、この「カフェジカ」のオープンに至った経緯についてお話を聞かせてください。
水島さん 経済産業省がデロイトトーマツに調査依頼して明らかになった、「電気保安人材の中長期的な確保に向けた業界横断的な認知度向上並びに入職促進に関する調査・検討」にて、自分たちが携わっている電気保安業界の人手不足に関して、早くて2020年には人材不足が顕在化するという内容の資料を読みました。
また、実際にこの業界で働いていて感じた技術者の高齢化、そして求人を出しても全くと言っていいほど集まらない人材不足を目の当たりにして、自分に何かできないかと思い、たくさん悩んだ結果、この「カフェジカ」をオープンし、この問題を解決することができるのではないかと考えたのがきっかけです。

カフェ内にある試験練習するための施設
――お世辞抜きで、本当に素晴らしいです!!
特に私が素晴らしいと思ったことは、横のつながりが本当に薄い業界であり、また電気保安法人と電気管理技術者の仲が悪いとされている状況の中、そういう業界の暗黙のルールを無視して、沢山の技術者が集えるスペースをオープンするというのは、本当に斬新だなあと思いました。
そして、水島さんの起こしたこの波は、瞬く間に世間に知れ渡り、たくさんの業界紙からインタビューを受けているのを知っており、いつかインタビューしたいなと思っていたので、今回実現して本当にうれしいです。
水島さん たくさんの方の応援で、目標金額の120%を集めることができたので、支援していただいた方々に「支援してよかった」と思っていただけるように、これからも運営していきたいです。
目の前に迫る”人材不足の危機”
――この業界の人材不足について、先ほども少しお話しいただきましたが、より詳しく聞きたいと思っています。実際に人手不足は、2012年からスタートしたFIT法(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)が始まってから約3~5年過ぎたあたりから、如実に人手不足が現れませんでしたか?
水島さん わかります。実は自分が前に働いていた会社の話になりますが、自分が入社した時に受託していた外部委託の案件が1万件くらいあって、それから約10年で1.8倍の1万8千件くらいに増えたのですが、最後の1~2年は増やそうと営業をかけても、そもそも受けられる人材が不足していて、泣く泣くお断りしたという経験もあります。
また、当時働いていた会社にくる問い合わせ内容も、某大手保安法人が断られて流れてきたお客様が増え始めたのも、今から2~3年前あたりからでした。
――経済産業省にある「自家用電気工作物設置件数全国計」から関東地区だけをピックアップすると、平成22年から令和元年の10年間で12%以上も増えるなど、異常な伸びを記録していました。そんな時に私は、全国あちこちに電話をかけまくって太陽光発電所の外部委託を受けてくれる会社を探していたけど、本当に見つからなかったのはよく覚えています。
水島さん 国も何もしなかったわけではなく、太陽光発電所に限っては点検頻度の見直しと、換算係数の圧縮(換算係数とは、保安業務に従事する方に与えられる点数で、その点数内に収まる件数しか点検ができないルールになっている)などの緩和策を打ち出しましたが、焼け石に水状態になっていますね。
電気関係の人材が不足するなかで人材確保へのアプローチの仕方がおもしろいですね。
国の施策は響きは良いものの成果につながっていないのが現状
多様性を主眼に置いて取り組んでみるのも一つのやり方なのかもしれませんね。
返信が遅くなり申し訳ありませんでした。
実際にお話しして、ものすごく面白い方でした!
今でもツイッターやブログ等を見ていても、ファンの方との交流が濃いので、いつか時間が空いたらイベント日に一度お伺いしたいなと思いました。
この度はコメントいただきましてありがとうございました。