「引き継ぎ」は意味がない
――嬉しかった仕事とかは?
田沢さん とにかく初めてやる仕事が多かったので、最初は不安やストレスしかなかったですね。ただ、すべてが初めてという状況から、自分なりに勉強して、成果を出せたときには、やりきった感を感じることはありましたね。前任者ができなかったことを、改善したり、誰もやったことがないことをやったりとか。
私の場合、後任者に引き継ぐことがないようにしているんです。引き継ぐものはないけども、成果はあるから、成果の説明をしていました。「引き継ぐモノがあるということは、やり残したモノがあるということ」なんです。本当はそれは意味がないことなんです。逆に自分が引き継ぐときは、メチャクチャ引き継ぎがあるんです。半日とかかかるんです。なので、引き継ぎを受けるときは、いつもイラついてましたね。
――(笑)。
田沢さん 引き継ぎをしたとしても、必ずしも仕事がうまく回るわけではないので、それだったら、成果をちゃんと説明するほうが良いんです。自分の成果というより、組織や部下の成果です。なので、私が仕事で嬉しいと思うのは、自分がマネジメントした組織がちゃんと成果を出したときですね。
やっと専門性を持って仕事に打ち込める
――首都高技術ではどのようなお仕事を?
田沢さん 首都高技術が持つ様々な技術などの外販事業と技術開発を担当しています。国内の仕事をドンドンとるということですね。首都高を辞める前は技術コンサルティングという仕事をしていたのですが、それと仕事の内容はほとんど変わっていません。やっと専門性を持って、仕事に打ち込めるかなと期待しているところです(笑)。
海外の仕事は少なくなりますが、売上げ的には国内が95%を占めているので。首都高グループでは、国内の売上を増やした後、海外に投資するというプランを持っています。その最前線で、営業と技術開発をするのが首都高技術での私の仕事です。
――なかなか面白そうな仕事ですね。
田沢さん そうですね。機動性(俊敏性)は良くなると思っています。