建具(建具枠)を取り付けるまでの流れ
今回の失敗談の現場での建具を取り付けるまでの工程もご説明しておきます。
〜解体後〜
-
- 墨出し(=スケルトン状態の躯体床に平面図を書く)をして壁の位置を決める
- 配管・配線工事
- 壁・床の下地を組む
- 建具枠を取り付ける
そして、建具枠が収まらず今回のミスが発覚しました。
どうやってリカバリーするか
今回の対応は、問題が発生した際の基本の流れで対応しました。
本当にこの基本が大事です!!
案件を担当する方は、この流れが出来て当たり前!じゃないと問題は膨張もしくは逆に増えてしまいます。
- 原因を究明
- 経験のある上司に相談し、対応方法を検討
- 2で相談した方法をもとに、現場の親方と対応方法や費用負担について協議
- お客様へ謝罪+対応策を提案
- 対応策実行
原因は何?
さて、今回の建具が入らなかった原因ですが、いくつかの要因があったのでご説明します。
1.図面が違っていた
まず、一番あってはならない図面のミスがおおもとの原因です。有り得ないのですが、平面図の建具の寸法が寸法線作図時の自動入力にはなっておらず、寸法数字を手入力にしていました。
その結果、図の建具幅と寸法線の数字が違っていたのです!
簡単に説明すると、図の建具幅は850mm>寸法線の数字は800mmだったということです。怖すぎます…。
2.余裕の無い計画
今回のプランは玄関ホール側のドア両側には余裕があったのですが、LDK側は余裕を持たせずに「冷蔵庫 → キッチン造作収納カウンター → 建具 → 造作デスク兼収納」を計画していました。と言っても、壁全長幅が50〜100mm程度の(図面と実際の)誤差は鑑みていました。
3.躯体の歪み
経年した躯体の壁や床には歪みが生じています。真っ直ぐ垂直・水平という状態はまず無いと思って下さい!
今回の物件もある程度築年数が経っていて、特に壁の歪みが大きかったようです。その為、”壁全長幅が50〜100mm程度の(図面と実際の)誤差は鑑みていた”としても、歪みによって誤差を飲み込んでしまっていました。
つまり、LDK側の壁幅に余裕がなくなってしまっていたということです。
4.現場確認不足
下地の軸組段階で、必要有効幅が取れているかの確認が出来ていなかった。確認をする状況(どこまで工程が進んでいるか)では全てが確認出来ない場合もあるかとは思いますが、これもあってはならないことです。
5.現場側の確認不足
今回は壁を作る・建てるにあたり、LDK両端の躯体壁を基準に必要な壁幅を追って壁の位置を決めていました。
具体的には、冷蔵庫横の躯体壁から → 冷蔵庫+キッチン造作収納カウンターの必要幅、反対の躯体壁から → 造作デスク兼収納の必要幅。そして残りを建具という位置決め。
壁の位置を決めた際に、全ての有効寸法を現場側でも確認していたら、壁を建てる前に防ぐことが出来たかと思います。
建具の承認図を確認していないのが悪い!
設計者の資格なし。一品一様、量産品であろうが問題ない寸法指示ができる者が設計者。
図面が間違ってても直すのは結局大工だしおさまりちょこちょこ気にしてやってるがおかしな事に間違いを先に気づいてやっても何もくれん