家づくりのための「職人流の会議場」
施工管理者として入社して以来、上司に言われ続けていることがある。それは、「10時と15時を狙って現場に行ってこい!」ということだ。そう、皆さんの大好きな一服の時間である(笑)。
作業の邪魔をしてしまうからという理由もあるだろうが、最大の目的は「親交を深めてこい!」という意味だと認識している。上司に言われた通り、徹底してその時間に現場に行き、職人たちから「暇なの?」と冗談を言われるくらいまでの関係になった。
一服の時間は、正直、仕事に関係のない冗談話が大半を占めているが、その時にしか見れない職人の素顔や、その時にしか聞けない重要な情報や噂が飛び交っているのも事実だ。
近年、必要以外は現場に赴かない施工管理者も多いと聞く。業務連絡は、もっぱらラインやメール、電話で済ませ、業務外のことは関わらないというスタンスのようだ。そもそも、人とのやり取りが希薄になってきている時代の中で、コミュ障の監督も増えているようにも感じる。
若い世代の方々には、考え方が古いと言われるかもしれないが、一服の場は親睦を深め仲間意識を深める場でもあり、情報戦を先取りする場でもある。無駄な話も多いが、家づくりのための「職人流の会議場」なのだ。私は、上司からはそれを教えてもらったことを感謝している。
とはいえ、毎回行っていたら精神も体力ももたないと思うので、毎回とは言わないが、1工程に最低でも2~3回は顔を出さないと信用問題に関わる…と、私は勝手に思っている(笑)。
もっと「職人流会議」を大事にし、無駄そうな話によく耳を傾け、よく笑い、よく語り、時にいじられながらも、職人たちがリレーをして作り上げる、家づくりの世界に施工管理者もしっかり加わることが重要だ。
これは、職人の世界にしか存在しない独自のコミュニティだと思うし、この伝統はどんな時代になっても変わることはないだろう。そんな温かな「職人流会議」に、私は今日も出向き、元職人として現職人たちと共に家づくりに励んでいる。
全く同感で、久々にいい記事読ませてもらいました。
そもそも、職人の図面と監督の図面が違う。変更点が伝わっていない
→コーヒー吹きました笑
職人と話が出来なければ良い仕事は出来無い。
良い記事
ですね。良い記事です。
自分自身を見つめ直すきっかけになる良い記事でした。
どちらの立場もたててある書き方ですんなり読めました
※2の方と同様に図面が違うは苦笑いですわ