施工の神様 powered by 施工管理求人ナビ
  • 施工の神様とは?
  • 記事掲載・取材をご希望の方へ
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設用語

変化を求め異業種へ。元・保育士の現場監督が語る「現場の醍醐味」

  • インタビュー
  • キャリアを考える
藤田 陽司
公開日:2021.09.14
  • シェア
  • Tweet
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 3 コメント
  • メールで共有
「力や体力には自信がある」「体を動かすのが好き」と語る片亀主任。

「力や体力には自信がある」「体を動かすのが好き」と語る片亀主任。

目次
  1. ケイアイスター不動産の女性現場監督
  2. 女性が多い職場の人間関係に悩み、住宅業界へ
  3. 現場でも保育士の経験が生きている
  4. 未経験でも女性でも、サポートしてくれる仲間がいる

ケイアイスター不動産の女性現場監督

関東を中心に戸建て分譲住宅など不動産の仕入・設計・施工・販売・アフターまでを手掛けるケイアイスター不動産株式会社(本社:埼玉県本庄市、塙圭二代表取締役)は、コロナ禍でも7期連続で過去最高益を更新し続けるなど目覚ましい躍進を続ける注目の企業だ。

同社は女性活躍推進に力を入れている。2016年、同社では「不動産業界女性活躍No.1」を掲げ、女性が社内で活躍できる環境づくりを推進。経済産業省・令和2年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」に初選出されたほか、同省と東京証券取引所からは「なでしこ銘柄」にも令和元年度から2年連続で選定されている。女性管理職の積極登用や女性現場監督向けの作業服導入など、各種取り組みが評価されたかたちだ。

同社での女性現場監督の働き方とはどのようなものだろうか。群馬県高崎エリアで分譲住宅の現場管理を務める片亀涼子主任は、保育士の前歴を持つ異色の現場監督だ。「住宅づくりにあこがれていた」「体力には自信がある」力強く語る片亀主任に、建築現場への志望動機や職場環境、現場の醍醐味などを聞いた。

女性が多い職場の人間関係に悩み、住宅業界へ

――これまでの来歴は?

片亀さん 大学卒業後、新卒で保育士として5年間、保育園に勤めていました。子供や保護者の方々に恵まれて仕事は非常に楽しかったのですが、女性が多い職場だったので人間関係など色々と悩むこともありました。

「このまま、ここにいてもな」という思いや「保育士は資格があればいつでもできる、やりたいことをやろう」という思いから転職を決意しました。ケイアイスター不動産には入社して、現在で6年目になります。

――かねてから建築業界が意識にあったのですか?

片亀さん そうですね。家づくりにあこがれていて、入社時も営業職ではなく、はじめから施工管理を希望して入社しました。

小さいころからモデルハウスや広告に載っている間取りを見るのが大好きで、保育士の次に興味があることとして「住宅業界」がありました。DIYも好きで、職人さんってかっこいいな」というあこがれも。

なにより、昔からマイホームにすごく夢があり、自分の夢を描いた家が造りたいな、という思いがあり、仕事を通じて、家づくりの知識が持てたらいいなと考えていました。

現場でも保育士の経験が生きている

――建築現場は、前職とは真逆の男性が多い職場だと思うのですが不安などはなかったですか?

片亀さん はじめは「怖いんじゃないか」とか「怒鳴られたらどうしよう」と思っていましたが、実際に現場に入ってみると皆さん優しくて、大きなギャップがありましたね。

汚い、きついなどネカティブなことをよく言われる業界ですが、私はもともと力には自信がありましたし、重いものを持ったりすることなどの作業はそれほど苦にはなりませんでした。

ケイアイスター不動産 片亀涼子主任

――全くの未経験というところには?

片亀さん 技術・知識がないというところにも不安がありましたが、それよりも「やってみたい」という好奇心がありました。採用時に面接していただいた社員からも「わからないことが当たり前だし、サポートするから大丈夫」と言われていたので、これからの仕事が楽しみだという思いがより大きかったです。

――実務としてはどのようなことを?

片亀さん 安全・品質管理のために現場整理や工程の段取り、部材の手配などや各工程での検査などを行っています。今は施工管理アプリが導入されて、送られてきた写真で現場を確認したり、テキストで連絡できるようになったので、だいぶ効率化されました。導入以前は「とりあえず現場来てくれ」なんてこともありましたが、今は無くなりましたね。

ケイアイスター不動産では施工管理アプリ「KIzuku PRO」を使って現場管理の効率化を実現。送付された写真での現場確認や資材の発注などがモバイル端末で行える。

ケイアイスター不動産では施工管理アプリ「KIzuku PRO」を使って現場管理の効率化を実現。送付された写真での現場確認や資材の発注などがモバイル端末で行える。

そのほか、工事の周知など近隣住民の方々への対応も行います。コロナ禍なので、今はご案内状をポストへ投函していますが、工事中にどうしてもご迷惑をおかけしてしまうお宅には直接ご挨拶にお伺いするようにしています。住宅の引き渡し後にアフターフォローとして、お客様からご依頼があってお伺いするときもあります。「ここは、もうちょっと直せますか」といったような。そこで訪問したお宅のお子さんと一緒に遊んで、仲良くなったりもします(笑)。

――そういう場面で保育士だった経験が生きているんですね。

片亀さん そうですね。それから訪問するときが日中で、ご主人が不在だったりするときは奥様から「女性の監督なんですね。良かった」と安心感を持ってもらえることが結構あります。住まわれている方との触れ合いがあると「いい家を造らなきゃな」と身が引き締まる思いがしますね。

未経験でも女性でも、サポートしてくれる仲間がいる

――お仕事をするなかでやりがいを感じるときは?

片亀さん 大工さんの仕事を間近で見られることですね。造っている人の顔が見えると、ものに対する思い入れも違ってくるなと感じています。

現場を経験していく中で「人が行う作業だから、みんな完璧になんてできないな」という場面もあって、助け合ったり支え合いながら作業をしていくことが当然あります。私も忘れっぽいときがあり、段取りを間違えたまま工事を進めてしまって、上司や回りの先輩、職人の方々にフォローしてもらったこともありました。

そういった性格を加味していただいて職人さんから「大丈夫?これやった?」と逆に確認されるようなこともあります。そうやって気にかけてもらえることで「がんばろう」とやりがいにつながっています。

余暇にはスノーボードに打ち込み、特に長野県の野沢温泉村がお気に入りの場所だという。

余暇にはスノーボードに打ち込み、特に長野県の野沢温泉村がお気に入りの場所だという。

――入社時と比べてお仕事の仕方は変わりましたか?

片亀さん 担当しているエリアはある程度固定されているので関わった職人さんとはその後もお仕事で顔を合わせることが多いのですが、関わり方が変わってきたなという印象があります。最初は「女だからって舐められてはいけない」と思い、緊張して身構えていたところがありました。

それから現場を経験していって、和気あいあいと仕事ができるようになりました。呼ばれ方も最初は「片亀さん」だったのが、今は「亀ちゃん、亀ちゃん」って呼ばれるようになり、アットホームな雰囲気です(笑)。

――これからやりたいことは?

片亀さん 女性の現場監督がもっと働きやすい仕組みづくりをしていきたいと思っており、上司と相談しています。

例えば、結婚後に妊娠すると現場に行くのが難しくなり、現場から離れてしまうことがあります。せっかくこれまで経験を積んできたのに、これは非常にもったいないです。

基本的に現場は一人で管理するもので、現場回りの他にも事務作業などやることがあります。それを分業制にしたり、現地に行かなくても現場管理ができるような仕組みができればなと考えています。これまでは一人で60棟を管理していたものを二人で120棟を見られるようにして、妊娠中の方が完全に社内で仕事を、もうひとりが現場を主に回るといったかたちですね。

――素晴らしい取り組みですね。最後に、ケイアイスター不動産への入社を検討されている方に何かコメントをお願いします!

片亀さん 未経験でも女性でもサポートしてくれる仲間や先輩たちがたくさんいます。物怖じせず挑戦してみてください!

※ケイアイスター不動産のHPは、コチラからご覧いただけます。

人材採用・企業PR・販促等を強力サポート!

「施工の神様」に取材してほしい企業・個人の方は、

こちらからお気軽にお問い合わせください。

  • この記事をシェアする66
  • この記事をツイートする6
この記事のコメントを見る3
こちらも合わせてどうぞ!
“おごじょ”の”ドボジョ”  萩原遥さんの「ドボクな日々」
“おごじょ”の”ドボジョ” 萩原遥さんの「ドボクな日々」
鹿児島の建設会社で2人目のドボジョ 以前、株式会社有迫組の久永善治社長の記事を出した。その中で、6年前に女性技術者を採用したという話があったが、その「おごじょ」(鹿児島弁で若い女性の意)は、萩原遥さん。地元の工業高校で土...
「下ネタと安全帯が当然」の建設現場は嫌だ!24歳女性現場監督の告白
「下ネタと安全帯が当然」の建設現場は嫌だ!24歳女性現場監督の告白
「けんせつ小町」として建設業を諦めたくない! 建設業のオジサマたちは、若い「けんせつ小町」たちと、どうやって接していますか? これから建設業界にも若い女性技術者が増えてくると思いますが、一歩間違えればセクハラで訴えられる...
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
※本記事は『建設ITワールド』の許諾を得て掲載しています。 「BIMを活用したいけれど、人材が見つからない」「どう始めたらいいの?」—そんな悩みを解決するのが、ウィルオブ・コンストラクション(本社:東京都新宿区)が提供す...
「子育て中の女性」は区別して!子育てと資格勉強で奮闘する女性現場監督の主張
「子育て中の女性」は区別して!子育てと資格勉強で奮闘する女性現場監督の主張
子育てと資格勉強で奮闘する女性現場監督の主張 国土交通省は「女性が活躍できる建設業の推進」に取り組んでいる。大変結構なことだが、女性が活躍できるとは具体的にどういう状態を指すのか、よくわからない部分がある。例えば、現場に...

この記事を書いた人

藤田 陽司
この著者の他の記事を見る
よろしくお願いいいたします。
変化を求め異業種へ。元・保育士の現場監督が語る「現場の醍醐味」 変化を求め異業種へ。元・保育士の現場監督が語る「現場の醍醐味」

施工の神様をフォローして
最新情報をチェック!

  • フォローする5388

現場で使える最新情報をお届けします。

  • 施工の神様
  • インタビュー
  • 変化を求め異業種へ。元・保育士の現場監督が語る「現場の醍醐味」
  • 施工の神様
  • キャリアを考える
  • 変化を求め異業種へ。元・保育士の現場監督が語る「現場の醍醐味」

コメント(3)

コメントフォームへ
  • - 2023/09/07 14:46

    この子かわいい

    返信する 通報する
    • 2024/03/15 5:40

      それってセクハラですよ

       
       
       
       
      まあ確かに可愛いですけどね (^^;;

      通報する
  • - 2024/09/26 18:02

    かわいい

    返信する 通報する

コメントする コメントをキャンセル


コメントガイドラインをお読みになった上で投稿してください。

email confirm*

post date*

あなたも施工の神様に記事を投稿してみませんか?
おすすめ記事
  • 【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

    【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

  • 点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

    点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

  • 「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

    「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

  • 「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

    「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

  • 建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

    建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

  • 人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

    人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

注目のコメント
  • 権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 34℃で湿度がどれくらいか判断出来ないが今日びの38℃超え猛暑に比べればまだまし。 皆が言う体調管理なんかで対応出来る範囲を超えている。 朝一番から警戒レベルMAXが普...

    最高気温36℃の”猛暑日”。舗装工事は中止すべきか?【熱中症対策】
  • 勝手に喫煙休憩するな→即飛び蹴り シュールなコントみたいだな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 辞めていいんじゃねーか? 下請けの奴隷ならともかく、大手ゼネコンの現場監督ならやりたい奴いくらでもいるだろw

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 若くても無能なら要らない

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • そんな無能はやめた方が現場のためだよ

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 飛び蹴りは普通に罪にならないか?

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 休憩するなら水分取るだけで充分なのにねwタバコまで吸いに行き注意されると即飛び蹴りとはヤニ中毒は危険だな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 結局本人の申告によるものでしかないので、無理がありますよ。 すべての作業員さんにカメラつけて録画でもするならば別ですが。 公共工事にしろ民間工事にしろ、昔からすれ...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 熱中症チェックシートは本当に不毛。 挙句の果てに、それを書いていても熱中症が発生したら「管理が甘かったからだ!」といってチェック項目を増やしたり、記入内容の真偽を...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 建設業界のパワハラと言うよりは特定の会社の特定の上司のパワハラ。

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 返信した人の日本語もわかりません。 やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 建設業界って 何処に業界のパワハラをかいてるの? やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 所長が部下の人間性を否定するような現場がうまく回るはずがない。 現場は信頼関係で成り立っている。 現場の雰囲気は主に所長がつくりあげあてしまう。そのような管理職が...

    65歳以上と外国人は、全員”安全弱者”のヘルメットバンドをつけろ!? 納得できない話
  • この著者は神様とは思えないです まず、職人は工程を縮めたいんじゃなく無駄が嫌いなんです。それは管理者もだと思いますよ。 無駄=損害ですからね。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • スーパーゼネコンの監督とは仲良くなれないな。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • まったく現場の事を理解していない! もっと色んな事を経験して、勉強して下さい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • 不仲は横柄で生意気ななゼネコンのセコカンが原因だと思いますけどね。 舐められない様な教育受けているので仕方ない所もありますが。 職人さんも見栄えよりも工数へらして...

    「不仲説」 現場監督と職人
  •  不仲なら発注しない、請負わない。 お互い仕事できなくなればいい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設
    用語
【PR】施工管理技士の転職に特化した求人サイト
施工の神様ロゴ
  • 施工の神様とは?
  • 原稿募集
  • 取材ライター募集
  • 運営会社
  • PR・プレスリリース
  • プライバシーポリシー
  • 広告掲載について
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 WILLOF CONSTRUCTION, Inc. All Rights Reserved  リンクフリー
施工の神様