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ビケ足場とは?特徴や足場の種類を簡単解説

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『施工の神様』編集部
公開日:2021.08.02 / 最終更新日:2024.09.17
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ビケ足場とは?特徴や足場の種類を簡単解説
目次
  1. 足場とは
  2. ビケ足場とは
  3. 足場の種類
  4. 足場のサイズは2種類
  5. まとめ

工事現場や建築現場で目にすることが多い足場には、さまざまな種類があるだけでなく、用途や場所に応じて使い分けられています。中には「ビケ足場」と呼ばれている種類もあり、多くの現場で使われています。

どのように組まれているのか考えたことがある方もいることでしょう。足場を見たことはあっても、足場の種類や用途についてあまり気にする機会は少ないかもしれません。

そこで、この記事では、足場の種類やそれぞれの特徴について詳しく説明します。足場について気になっている方や興味のある方は、ぜひ一読してみてください。

足場とは

家やビルなどの建築現場や、壁や屋根などの補修現場といったシーンに、欠かすことができないのが足場です。

足場は仮設設備になるため、工事の際に使う重機や工具などと同じ扱いになります。足場を組むためには費用がかかるものの、工事が終われば解体されるため、工事内容によってはできれば足場を設置せずに工事をしてほしいと考える方もいるかもしれません。

しかし、足場は安全に工事を行うために必要な設備です。ここでは、工事の際になぜ足場を設置しなければいけないのか、足場の法的な決まりや必要性などについて説明します。

足場の必要性について

足場についての基準や規制については、さまざまな建築関連の法令で定められているため、工事の際には遵守が必要です。例えば、労働安全衛生規則の564条では、事業主は2m以上の高所で作業をする場合は、足場(作業床)を設けなければならないとされています。

足場の一番の役割は、高所で作業する人の安全を守るためです。しかし、足場の役目はそれだけではありません。

不安定な場所での作業は、当然ですが作業効率が落ちてしまいます。また、作業の完成度にも影響しかねません。つまり足場を組むことにより、安全に作業できるようになるだけでなく、工事の進捗や完成度の向上も期待できるのです。

これらのメリットを鑑みると、法規制の順守のためだけでなく、費用や手間がかかっても足場の必要性は高いと言えるでしょう。

足場を組むのはプロに任せる

安全衛生法施行令の6条により、高さ5m以上の足場を組む際には、国家資格である「足場の組立て等作業主任者」の所持者を管理者として選任し、その人が足場の指揮管理することが必要です。

また、労働安全衛生法88条では、高さが10m以上で、組立から解体までの期間が60日以上の足場を組む場合は、労働基準監督署への事前申請が必要とされています。

これらの法令を遵守するためだけでなく、安全な足場を組むためには経験と実績が必要です。そのためにも足場を組む際には、専門の業者のプロに任せるのがおすすめです。

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ビケ足場とは

足場の種類としてまずあげられるのが、ビケ足場と呼ばれることも多い、足場の主流である「くさび緊結式足場」です。

ビケ足場(くさび緊結式足場)は、緊結部が一定間隔についている鋼管を支柱にして、手すりや踏み板などの部材を緊結部に通して固定し、ブラケット(腕木)で支えて足場を作っていきます。

くさび緊結式足場がなぜビケ足場と呼ばれることが多いかというと、1980年に株式会社ダイサンが開発・販売したくさび緊結式足場が、住宅業界で注目を浴びたことで広く普及し、商品名の「ビケ足場」という通称で呼ばれることが多くなりました。

ハンマーを使って簡単に組み立てられるため、組み立てや解体に時間がかからない点がメリットです。また、足場にかかる費用も少なくて済みます。ただし、くさび緊結式足場は、高層の足場は作れないので、低層住宅や低中層建築の工事の際に用いられます。

ビケ足場の価格の目安は、1m2あたり800円~1,000円です。販売業者によって販売価格に差があり、さらに住宅の大きさや作業を行う場所によっても必要な部材の量が異なるため、費用が高くなる可能性もあります。工事を依頼する場合は、事前に工事全体の費用をしっかりと確認しておきましょう。

足場の種類

ビケ足場(くさび緊結式足場)以外で、足場の種類にはどのようなものがあり、それぞれどういった状況や場所で使われるのかを説明します。

枠組足場

枠組足場は、門の字の形に鋼管を溶接して建枠を作り、その建枠にジャッキ(斜度のある場所で支柱を固定するために使う)や筋交などの部材を組み合わせて立てていくタイプの足場です。

枠組足場はアメリカのビティスキャホード社から輸入したため、基本となる建枠のことを「ビティ」と呼んだり、枠組足場自体を「ビティ足場」と呼んだりすることもあります。「ビケ足場」と似ているため間違えられることも多いですが、ビケ足場とビティ足場は別物なので、覚える際には注意しましょう。

強度が高い枠組足場は、高層建築の工事にも用いられます。また、くさび緊結式足場を組み立てる際に用いられるハンマーの打音がないため、周囲への騒音被害が少ないという点も特徴です。

※関連記事:「枠組足場」について詳しく調べる

単管足場

単管足場とは、鋼管で作られた単管をクランプなどの基本部材によってつないで、組み立てていくタイプの足場になります。

くさび緊結式足場との違いは、単管をクランプとボルトで連結させるので、自由な場所でつなぐことができる点です。また足場の形状を比較的自由に変化させられるため、狭い場所にも適しています。

組立が簡単で、部材がホームセンターなどでも購入できるので、DIYにもよく使われます。

移動式足場

移動式足場とはローリングタワーとも呼ばれ、組み立てた足場の下部にキャスター(車輪)が付けられているタイプです。足場自体の構造は枠組み足場になり、そこに手すりや上り下りのためのはしごが付いています。

移動式足場の特徴とメリットは、簡単に足場を移動することができる点です。移動しながら少人数で作業する場合に向いています。ただし、設置できる場所が限られてしまう点がデメリットだと言えるでしょう。

吊り足場

吊り足場とは、名前の通り建物や建造物の上部から吊り下げて設置するタイプの足場です。足場を組み立てるためのスペースが取れない、橋や工場などで作業する場合に用いられます。

一般的な設置タイプの足場よりも、吊り下げ足場は落下の事故のリスクが高くなるため、設置する際には入念な下準備と慎重な作業が必要です。しかし、十分な広さのない場所でも足場が設置できる点はメリットだと言えます。

足場のサイズは2種類

足場のサイズの規格には、インチ規格とメーター規格の2種類があります。当然ですが、サイズを混ぜて足場を組むことはできないため、足場を組む際にはサイズを確認することが大切です。それぞれ特徴を詳しくみてみましょう。

インチ規格

インチ規格の足場では、鋼製足場の長さがインチによる規格です。枠組み足場の場合、アメリカから導入された足場を組む技術であるため、欧米で主流のインチ規格のものがよく使われています。

インチ規格の鋼製足場の長さは、短いものが610mm、長いものだと1,829mm(6フィート)になり、これがインチ規格の基本です。この長さに応じて、足場を補強するために組む筋交いの長さも決まります。

メーター規格

インチによる規格は日本になじみがないため、足場の規格もメーター規格を用いているものがあります。メーター規格の足場は、インチ規格のサイズに寄せているため、最も長い基本サイズは1,800mmです。

くさび緊結式足場(ビケ足場)のサイズはメーター規格で、1,800mmのほかに、1,500、1,200、900、600と、300mmの倍数になっています。

サイズが違う理由と見分け方

サイズの規格が異なる理由は、先に述べた通り、アメリカからインチ規格の足場の工法が導入されたためです。特に枠組み足場では、今でもインチ規格が主流になっています。

メーター規格は後から派生した規格ですが、インチ規格にサイズを寄せているため、目で見ただけで区別することは難しいです。よって、正確に規格の違いを見分けるには、足場の資材サイズを測るしかないというのが現状だと言えます。

まとめ

建設現場や工事現場で欠かせない足場にはさまざまな種類があり、用途や場所に応じて使い分けられています。安全な工事をするためだけでなく、作業の効率を上げたり、工事の完成度を高めたりするためには、適切な足場が欠かせません。

足場は種類によって組み立て方やメリット、デメリットが異なります。それぞれの足場の種類、足場の特徴を把握して、作業場所に合った足場を建てることが大切です。

足場を建てる際には、いくつかの法令を守らなければなりません。また、組み立てには経験と実績が必要になるため、足場の専門業者に任せるようにしましょう。

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