砂防工事に精通した監督職員を招集
――過去に砂防堰堤をつくったことはあるのですか?
住田さん(森組) 以前、和歌山で災害が起きたときに、砂防堰堤をつくったことがありますが、それだけです。工事そのものがあまり出ないんです。
森山さん(郷原組) 福岡県発注の砂防ダムを数件つくったことがあるぐらいです。住田さんがおっしゃった通り、九州では、砂防工事はあまり出ません。
――あまり経験がない中で、砂防工事をするのは大変ではないですか?
森山さん(郷原組) 監督職員さんが砂防堰堤の施工に関するノウハウをかなり持っておられるので、工事できているところがあります。かなり親身になって、ご指導いただいており、感謝しています。
住田さん(森組) 施工手順はもちろんですが、災害復旧で砂防工事を行う場合、現場自体が二次災害の危険を常に抱えており、非常に危ない場所での作業になるわけです。どういう危険があるのか、先読みできるだけには、ある程度の経験がないと難しい面があると思っています。
――砂防工事のノウハウを持った職員さんを招集したのですか?
川邉さん(九州北部豪雨復興センター) 中国地方整備局で災害復旧の現場にずっといた職員が今、こちらの現場を担当しています。その他にも、ずっと砂防をやっていた職員が何名がいて、そういった職員をココに集めているんです。
砂防工事でも周辺住民とのお付き合いは大事
――砂防工事の場合、周辺に住民などが暮らしていることはあるのですか?
住田さん(森組) 今、人は住んではいませんが、現場近くに住宅があったりはします。住宅は解体することになっているそうです。その住宅のそばに祠があって、それを解体するときは、住民の方々にちょっとしたお食事を出したりして、お付き合いしたことはあります。住民の方からは「祠があったから、住宅は助かった」というお話を伺いました(笑)。住宅を解体するので、「少し道をつくって欲しい」などいろいろな要望を出されることもあります。そこはすべて協力することにしています。
森山さん(郷原組) ウチも森組と同じ状況で、現場の近くに解体待ちの住宅があります。たまに住人の方々が家にモノを取りに帰りに来られたりしています。その一家のお墓も近くにあって、掃除に来たりしていらっしゃいますので、そういうときに世間話をさせていただくことはありました。一昨年現場に入ったときは、現場の近くに公民館のような施設があって。そこで地元の秋祭りが開かれたので、祭りのために工事を止めたことがありました。
――お忙しいところ、貴重なお話ありがとうございました。
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