「やる気はあるのか?」と疑問に思える企業
一方、年齢で差別するようで恐縮だが、高齢の経営者が率いている企業の多くは、変化に鈍感になっているように感じる。
これは仕方ない要素もある。私もそうだが、年齢を重ねていくにつれ、変化に対して恐怖や不安を感じたり、今の状態が居心地よく感じるものだ。
ましてや、これまでICTなどを導入しなくても、それなりに業務を回すことができたわけだから、何も問題ないじゃないかと思ってしまう。今までやってこれたのだから変えなくてもいいじゃないか、前例だって少ないのに…となるのは、一理あると考えている。
しかし、そのような企業に未来があるのか?というと疑問が残る。今までよりも生産性が向上している企業と、競争して勝てるのか?生き残れるのだろうか?淘汰される可能性だってある。
もしも、今までと同等の金額でもっと短期で工事ができる企業が現れたら、どうやって勝負するのか?もっともっと安価で工事を請け負うのか?ただその場合、最低制限価格を下回れば失格となって受注機会を逃すこととなる。
生産性向上に対してやる気がない場合、工事の受注機会を逃がす可能性もでてくるわけだ。
将来、経営コンサルが建設コンサルに取って代わる?
日経コンストラクションでは、経営コンサルタントが建設会社と協力して生産性向上に取り組んでいる事例も紹介されている。経営コンサルタントが生産性向上のための取り組みを助言し、それを建設会社が試行錯誤しながら現場作業に取り入れているそうだ。
本来なら、建設コンサルタントが取り組むべきところを、経営コンサルタントが入り込んでいるということだ。もしかすると、今後は建設コンサルタントが取り組むべき領域の一部(もしくは大部分)を、経営コンサルタントが取って代わるかもしれない。
そうなると、建設コンサルタントは工事の設計だけをすればよい、全体のマネジメントは経営コンサルタントが入ってくる、といった事態となることも考えられる。生産性向上に前向きな企業と後ろ向きな企業では、大きく今後の明暗が分かれるかもしれない。
役所主導の建設業界で効率化なんて起きません。
まず日本国が向上するべきでは?
そもそも経営指南を建設コンサルに依頼してるところなんてあるの?