雄叫びを上げながら、樽神輿をかついで走る

樽神輿を先導する下河さん
参加者一同が貫通点に移動し、清めの儀式が執り行われた。実際の施工を担当するトンネル施工会社のメンバーが、神妙な面持ちで、祭壇が設置された貫通点周辺に塩などをまき、頭を垂れた。この儀式は本来、山の神様に感謝を捧げるため、神職が執り行う儀式。これも加藤さんの差配だとすれば、興味深い。
清めの後、樽神輿が運びこまれ、鏡開きが行われた。樽神輿を運んだのは戸田建設(1基)とトンネル施工会社(2基)。戸田建設の樽神輿を扇動したのは、現場代理人の下河太一さん。なにやら雄叫びを上げながら、威勢良く樽神輿を貫通点手前まで運んで行った。

鏡開きをする加藤さん(中央)
鏡開きはふつうに執り行われたが、本来(?)はその場でお神酒を酌み交わすことがあるが、この現場ではそのようなことはなかった。これは当然のことである。
この後、貫通石拾い、記念撮影が執り行われたようだが、ほかのことに気をとられていて、あまり覚えていない。地元の区長さんの音頭で万歳三唱して、閉式した。セレモニーの中身としてはそんなところだ。

万歳三唱
蛇足で言えば、個人的に印象深かったのは、隣の工区でトンネル工事を行なっている他社の建設会社メンバーが参加していたことだ。ライバルではあるが、お互い学び取ることもあるのだろう。
もう一つは、式典イベント会社の存在だ。同社は、貫通式や開通式などの土木関係のイベントを手掛ける福岡にある会社だが、体育会系のノリでテキパキ動いていたのが、好印象だった。トップ写真の「祝貫通ウチワ」を手配したのも同社だ。テキパキさゆえに、何度か体当たりを喰らったのもコミで、印象に残っている。
最後に、セレモニーで「加藤さん、やるなあ」と思ったことについて書きたい。それは花だ。ピアノの周りやパネルの前には彩り鮮やかな花々が飾られていた。心に余裕がないと、こういうことはできないものだからだ。

誰にも顧みられぬ花々。だからこそ、その美しさが心に沁みる(?)
ざっと見ていたところ、花を愛でる参加者は少なかったが、それでも地元参加らしき女性2人組が、かがみ込んで花を見ながら、なにやら話をしている様は見られた。
土木にメロディを。トンネルに花を。
所長がピアノ演奏するってのは珍しいけど、あとの事はあるあるだな。ちょっとリサーチ不足かな?ってとこもあるけど、業界人でなければのストレートな感想だと感じられた!
こんな事にお金をかけるなら、しっかり追加のお金をはらってくれれば良いのになぁ~