入社4年目で2現場目と経験は少ないが、現場代理人に抜擢
土佐国道事務所が四国8の字ネットワークの一区間として整備を進めている高規格道路「安芸道路」。そのうち安芸川に架かる橋梁の上部工事を担当している横河ブリッジ・鉄建ブリッジJVの現場代理人である塩田麗菜さんに取材する機会を得た。
塩田さんは入社4年目で、今回が2現場目と経験は少ないが、会社から素性を見込まれたのか、現場代理人に抜擢された。取材時は、現場に入ってまだ2ヶ月足らずというタイミングだったが、発注者からの評価も高い。
塩田さんのキャリア、この現場での仕事ぶりなどについて、お話を伺ってきた。監理技術者である竹野晃司さんにも、話に加わってもらった。
- 塩田 麗菜さん 令和4-6年度 安芸道路安芸川橋上部工事 横河ブリッジ・鉄建ブリッジJV 現場代理人
- 竹野 晃司さん 令和4-6年度 安芸道路安芸川橋上部工事 横河ブリッジ・鉄建ブリッジJV 監理技術者
土木で一番やりたいのが橋梁でした

塩田さん
――横河ブリッジに入社した理由はなんでしたか?
塩田さん 私は香川高専で土木を専攻していたのですが、土木で一番やりたい分野が橋梁でした。インターンシップの際に、先生から横河ブリッジを紹介していただいたのが、きっかけです。インターシップに参加したところ、ここで働いてみたいと思ったので、そのまま入社しました。
――橋梁の施工をやりたいと考えていたのですか?
塩田さん どの部署がいいかまでちゃんと考えていたわけではなかったです。入社していろいろな部署で研修を受けていく中で、「現場が楽しいな」と思ったので、現場を希望しました。
――横河ブリッジには、現場に出ている女性技術者はほかにもいるんですか?
塩田さん 数名ですけども、います。同じ香川高専の先輩もいます。その先輩に現場のお話を聞いて、「いいな」と思ったというのもありました。
「次は現場代理人です」
――最初に入った現場はどちらですか?
塩田さん 奈良県橿原市での、大和御所道路の一区間の橋梁架設の現場に1年間行かせていただきました。その現場では一担当としていろいろな業務を経験しました。その次は、ジョブローテーションの一環で、架設計画を担当する部署に1年半ほど在籍しました。その後、入社4年目の2023年10月に現在の安芸道路の橋梁架設の現場に赴任してきました。
――まだ現場に入ったばっかりという感じですか?
塩田さん そうですね。現場が始まったときに入りました。
――はた目にはけっこう唐突感のある異動だと思われるのですが、その辺は大丈夫でしたか?
塩田さん 最初言われたときは驚きました。現場代理人という役職については、「いつかやってみたい」とは会社に伝えていたのですが、もう一つぐらいは一担当として現場を踏んだ後かなと思っていたので、「次は現場代理人です」と言われて、「まさか」と思いました(笑)。
――横河ブリッジさんは、若手にムチャぶりする風土があるのですか?
竹野さん 誰にでもということはないですけども、やる気と実力のある方に対しては、若手でも役職を与えることは珍しくないです。
――そういうことらしいですけども。
塩田さん 光栄です。
渇水期しか作業できないので、工期はカツカツ

架設中の桁
――工事の進捗としては、まだまだ始まったばかりという感じですか?
塩田さん そうですね。進捗的には10%ぐらいです。とは言っても、橋桁を架ける作業はもう始まっています。河川内での工事のため、渇水期しかできない作業もあります。渇水期は11月~2月の4ヶ月間しかなく、完成まではもう一渇水期かかります。今期は河川敷での作業だけですが、来期は水が流れている場所での作業になります。
――出水期は基本的に作業できないのですか?
塩田さん そうですね。絶対に水が来ない高さのため、足場解体などの作業をする予定です。
――工期的にはどうなんですか?
塩田さん 4ヶ月間で河川敷の作業は終わらせないといけないので、けっこうカツカツです。
竹野さん 短期集中です。
――夜間もやっているんですか。
塩田さん 基本的には昼間だけです。ただ、県道をまたぐ区間の橋桁架設は、2日間だけ夜間に作業する予定です。
性別関係なく若い人が入って頑張るのは良いものです。ただ若すぎるからの経験不足で重圧に潰されない様に上席者たちが適切に支えてあげて欲しいですね。自分の場合はいきなり任されて一切の支援が無く先方都合の無理難題な物量での少ない工期延長からの追加増減、現場事故処理等で休みなく死にそうなむちゃくちゃな現場でしただからこそ少子化でしかも不人気なこの業界に来た人は廻りが適切な支えが必要です。