閘門本体工事は大成建設、外構工事は五洋建設
――働き方改革への対応はどうですか?
荒木さん この現場に関しては、週休2日の実施はなかなかキビしい状況です。もちろん、そのためにいろいろ取り組んではいるのですが、大阪・関西万博までにという目標がある以上、土曜日も現場を動かさなければならない場合もあります。
―― 一つの現場で大成建設さんと五洋建設さんがそれぞれ工事をしているようですが。
荒木さん 大成建設さんが基礎工事を含めた閘門本体工事を担当し、五洋建設さんは閘門本体工事以外の導流路、導流堤、締切の工事をしています。
――それぞれの工事が同時並行で進められているということですか。
荒木さん そうですね。ただ、今のところは、メインの工事は本体の基礎工事における杭打ちなので、大成建設さんが現場に入っています。出水期前は五洋建設さんが現場に入っていましたが、出水期が終わったら、再び五洋建設さんが入ってくる予定です。
――発注者として施工管理上とくに注意していることはありますか?
荒木さん 施工ヤードがかなり狭く、制約された現場なのですが、そこにたくさんの重機が動いているほか、たくさんの資材なども置かれています。われわれとして一番こわいのはやはり事故なので、現場の状況は常日頃から気をつけています。
――濁水対策はどうですか?
荒木さん 濁水については、中和処理など必要な措置をした上で、川に流すようにしています。
施工業者さんに寄り添って、事故なく
――整備完了に向けて、今後の心構えをお聞かせください。
荒木さん 現場では、予期し得ないことや、現場だけでは対処しきれないことも起こり得ます。そういう場合、目標とする工期がある中では、われわれ発注者と施工業者さんが緊密に連携していないと、なかなか工事を前に進められません。
実際に現場で頑張っているのは施工業者さんなので、彼らの悩みなども聞きつつ、河川事務所ともやりとりしながら、少しでも工期を短縮できるよう心がけてやっているところです。今後についても、施工業者さんに寄り添うカタチで、事故がないように気をつけてやっていきたいと思っています。
――珍しい現場だと思いますが、その辺はどうですか。
荒木さん 閘門という構造物自体はなかなか携わることのない工事だと思います。作業内容を一つひとつ切り分けてみれば、他の構造物の工事とほとんど変わりませんが、現場の制約上、難易度の高い工事であると思っています。どちらも経験豊富な施工業者さんですが、われわれも発注者として培ってきた経験があります。そう言った意味では、お互い良い関係性を保てていると思っています。
職場の良い雰囲気づくりが一番大事
――荒木さんにとって、近畿地方整備局の仕事の魅力はなんですか。
荒木さん 今の現場もそうですが、大きな事業に携われるのが、魅力ですね。私は入省して20年ほどですが、道路と河川、それぞれの分野で大きな事業に携わってきました。それがこの仕事の魅力の一つですね。
――出張所長というお仕事はどうですか。
荒木さん 良い雰囲気で仕事させてもらっています(笑)。管理職になってまだ2年目ですが、一番心がけているのは、話しやすい雰囲気をつくることです。職場には7名ほどの職員がいますが、良い雰囲気づくりが職場では一番大事だと思っているので、ふだんから積極的に話しかけるよう心がけています。
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