試験が終わったときに、「イケるかも?」という感触があった
――合格を知ったとき、どう思いましたか?
内山さん 試験が終わったときに、「これはイケる」という感触は、正直ありました。
――建築士の資格をどう活かしていくおつもりですか?
内山さん 人との交流の場の拡大に活かしていきたいです。建築士会という団体があるのですが、二級でも入れるので、とりあえずは、ここに入って他の建築士の方々といろいろな交流を深めたいと思っています。
「資格を取る」と言うよりも、「知識を身に付ける」のが動機
――そもそもの話になりますが、なぜ「資格」を取るのですか?
内山さん 私は元銀行員で、シロウトとして土木建築業界、内山建設に入ってきました。将来は父の後を継いで経営者になることが想定されていたので、「修行」のため建設現場に入り、いろいろな技術に触れました。ただ、ちゃんとした知識というものは、体系的に勉強しないと身に付かないものです。中小企業なので、技術のことを知らない状態では、正確な経営判断ができないという思いがありました。そういうことで、最初は、「資格を取る」と言うよりも、「知識を身に付ける」ということを目的にしていました。
――最初に挑戦した「知識」はなんでしたか?
内山さん 1級土木施工管理技士でした。現場経験を積みながら、ちょこちょこ勉強して取りました。20数年前のことです。
――1級土木を取って変化はありましたか?
内山さん 社内の見る目が変わりましたね。合格するまでは、土木のことを知らない「素人」だと思われていましたが、合格後はそういうのがなくなりました。
自分のチカラを知るため、技術士に挑戦
――その後、挑戦したのはなんですか?
内山さん 主なところで言うと、1級土木施工管理技士を取った翌年に1級管工事施工管理技士、その次の年に1級造園施工管理技士を取りました。経営的に仕事の幅を広げたいと思ったので、私が取りました。1級土木のついでにバタバタと取った感じです。
1級土木を合格した7年後ぐらいに、技術士(建設部門)を取りました。翌年には技術士(総合技術監理部門)を取りました。
1級建築施工管理技士は、資格を持っている技術社員が1人いたのですが、現場と営業の兼任は基本的にはできないルールになっているので、営業をするために、私が取得しました。あと、不動産事業にも事業の裾野を広げたいと思ったので、宅地建物取引士を取りました。
――技術士に関しては、土木最高峰の資格だから取った、ということですか?
内山さん そうですね。それまで大学受験も含めてトコトンまで勉強したことがなかったので、「自分のチカラを試したい」という思いがありました。それで難関と言われる技術士に挑戦したということです。
――それで建設部門と総合技術監理部門両方挑戦したわけですか?
内山さん まあ、そうです。総合技術監理部門の試験は、内容的に経営に似ているので、知っていることが多く、比較的スムーズにいきました。建設部門の勉強は、初めて見るものばかりで、メチャクチャ苦労しましたけど。
――独学ですか?
内山さん ええ。テキストを買って、それで勉強しました。