3Dデータをもとに、ガイダンスに従ってブロックを設置
――ICTでやった作業について、教えてください。
泉さん たとえば、石やブロックを設置する際は、3D目標データをもとに、リアルタイムで水中状況を見ながら、水中マイクでブロック位置などを指示出しして、目標通りの位置に設置しました。船上のクレーンオペレーターさんから水中の作業は見えないので、従来のやり方だと、ブロックを目標位置に移動するのに時間がかかるのですが、ICTを活用することで、この時間が短縮されました。
あとは、起重機船上に積込んだ腹付石の数量を計測する際に、レーザーで点群データを取って、体積を出しました。従来のやり方だと、テープを張って体積を計算して、数字を出すのですが、手間がかかります。レーザーカメラだと、スイッチを押すだけなので、かなりラクでした。

ブロック設置前の3Dデータ(若築建設提供)

ブロック設置後の3Dデータ(若築建設提供)
――いわゆる働き方改革への対応は?
泉さん この現場に関しては、比較的、工程管理が順調で、デスクワーク残業も少なかったので、週休2日の確保を含め、しっかり対応できたと思っています。
若築建設本社には、現場支援室というものがあって、ICT施工などに関するサポート態勢が整っています。また、施工計画などのデータベース共有化にも会社として取り組んでおり、書類作成の効率化を図っているところです。
港湾現場のほか、技術支援にも携わる
――話は変わりますが、若築建設に入社した理由はなんでしたか?
泉さん 海洋土木に魅力を感じたというのが理由です。若築建設について詳しく調べないまま、海の大きな仕事ができるという単純な好奇心で入社しました。また、大学では建設工学とは異なる生態工学を学びました。
――どのようなお仕事をしてきましたか?
泉さん 入社して12年目ですが、最初の配属先は松山の浚渫の現場で、その後3年ほど高知や徳島の港湾の現場を転々としました。その後、千葉にある技術研究所というところに1年半ほどいました。現場の技術支援ということで、全国の現場を飛び回りながら、いろいろ修行させてもらいました。また現場に戻って、和歌山の高速道路の橋梁を拡幅する現場に入りました。そこに3年いた後、和歌山の港湾の現場を2カ所経験してから、今の現場に入りました。高速道路以外は、すべて国土交通省の現場です。
――技術研究所でのお仕事について、教えてください。
泉さん たとえば、ブロックを積むためのシステム、ケーソンの傾きを制御するシステム、コンクリートの温度を計測するシステムといった、弊社が独自で開発したシステムの設定や現場のセッティングの支援を行っていました。
――千葉のどちらにあるのですか?
泉さん 千葉の袖ケ浦です。袖ケ浦にいるのと現場にいるのと半々ぐらいでした。住んでいたのは千葉市でしたけど。
――なぜ千葉市に?
泉さん 飲み屋が多いと思ったからです(笑)。
――お酒好きでいらっしゃる?
泉さん ええ、当時は飲みに行っていました(笑)。
福利厚生がしっかりしていて、働きやすい職場環境
――こちらの現場は現場代理人ですが、役職に就いたのはいつからですか?
泉さん 入社7年目に初めて監理技術者になりました。現場代理人も2件経験し、監理技術者もやりました。
――着実にキャリアアップしている感じですか?
泉さん そうだと良いんですけど(笑)。今の現場に来て、原価管理や積算を任されるようになりました。
――若築建設の魅力はなんですか?
泉さん 働きやすい職場環境だと思っています。福利厚生がしっかりしていますし、階層別の社員研修も充実しています。個々の実力に合わせて配属先を決めるなど、社員一人ひとりに寄り添ってくれる会社という印象を持っています。
――マリコンの魅力についてはどうですか?
泉さん 専門性が高く、規模の大きな仕事に携われることに、やりがいを感じています。
――逆に、マリコンのツラさについて、どうお感じになっていますか?
泉さん 朝が早いことです。朝8時に海上で仕事を開始するためには、朝6時ぐらいに起きて、準備する必要があります。
――前の晩にあまり飲めないのも含め、ツラい?
泉さん ええ、深酒はできないですね(笑)。
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こんな風に人民を守るお仕事をなさってくれている方々がいらっしゃること、それを教えてくださる方々がいらっしゃることに、改めて感謝です!
1人1人の力が合わさって命が守られていくのだなと感じました。
泉さんのお酒の話も最高!ゆっくり深酒出来ますように(笑)