CADオペレーターは様々な分野で活躍していて、建築や土木だけでなく、機械・電気設備などの設備設計、そのほか家具・インテリアなど、幅広い業務範囲となっています。
働き方も正社員だけでなく派遣・パート・アルバイトがあり、ライフプランに合わせた選択ができます。
CADオペレーターは、長く安定した収入が得られる仕事です。年収は経歴・資格の有無などで変わりますが、取り扱う案件の内容や規模が大きくなれば、収入アップも可能です。ほかにも、資格を取得したり、実績をつむことでキャリアアップする方法もあります。
この記事では、CADオペレーターの年収や年収アップの方法、就職後の働き方を紹介します。必要なスキルと向いている人についても解説しますので、CADオペレーターに興味のある方は参考にしてみてください。
CADオペレーターの仕事内容
CADオペレーターは、設計士やデザイナーの考えやイメージをもとに、CADソフトを使って設計図を作成する仕事です。
設計図の作成のほか、図面データの修正・調整・管理なども行います。また、職場によっては電話応対や文書作成など、製図以外の業務も含まれることがあります。
業務分野は建築や土木だけに限らず、機械・電気設備など設備設計、電子部品、家電、家具・インテリアなど、様々なモノづくりの現場で使用されています。
CADオペレーターの年収
求人ボックス給料ナビ(2024年3月25日時点)によると、CADオペレーターの平均年収は約422万円で、日本の平均年収と比較すると低くなっています。
正社員の月給は35万円で初任給は20万円程度、時給は派遣社員1,794円、アルバイト・パートは1,195円となっています。
地域別に見ると、最も平均年収が高い地域は関東で、関東の中でも神奈川県が488万円、次いで茨城県が487万円と高い水準となっています。
CADオペレーターとしての今後の働き方
精通したCADソフトがあるなど、製図や設計の知識を身につければ、業務効率が認められて昇格や昇給で収入アップも見込めます。
勤続年数や経験スキルがあれば、転職をして働き方を変えたり、独立して生計を立てている人もいます。
また、CAD設計士、建築士、インテリアデザイナーの資格を取って、CADオペレーターではなく関連職種で働く道もあります。
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CADオペレーターの年収をアップさせる方法
CADオペレーターの年収は、年齢・経歴・資格の有無・業務内容で変わり、取り扱う案件の内容や規模が大きくなれば、年収アップも可能です。
年収が1000万を超える方もいますが、管理職などCADオペレーター以外の業務を兼務している場合があります。
資格を取る
CADオペレーターは資格がなくても働けますが、職場で使っているCADソフトの資格や、必要な技術が学べる資格を取ると生産性がアップし、スキルアップにつながります。
会社によっては資格手当がでたり、能力が評価されて昇給や昇格になる場合もあります。
2次元CAD利用技術者試験 | 2次元CADの知識とCADを利用した作図の技能を証明できる試験 |
3次元CAD利用技術者試験 | 3次元CADの知識と技能が証明できる試験 |
建築CAD検定試験 | 建築用図面をCADで描く技量を測る試験 |
CAD実務キャリア認定制度 | CAD操作の技術、図面の理解力を証明するための認定制度 |
オートデスク認定資格プログラム | AutoCADなど、対象製品の基本知識や操作技術を問う試験&認証制度 |
Vectorworks操作技能認定試験 | 2次元、3次元等の基本機能と、レンダリングの基本操作技能を認定する試験 |
機械・プラント製図技能士 | 機械やプラントの図面を描く技能を証明できる国家資格 |
転職する
実務経験や勤続年数が長いことや、転職先の業界でよく使われている資格やスキルを持っていることは、転職に有利になります。人手不足の会社では即戦力になる方は好条件になることもあるため、しっかりアピールしましょう。
CADオペレーターに必要なスキル
ここでは、CADオペレーターに必要なスキルを見ていきましょう。
CADの知識や技術
CADの知識があまりないまま就職すると、働きはじめてから苦労することになります。仕事で会話するときや、CADソフトを使うときにも用語や内容が理解できないと作業が進みません。
そのため、CADソフトの基本的な操作ができるようにしておきましょう。CADソフトの操作に自信がない方は、無料で学べるCADソフトや講座もあるので利用してみましょう。
働く業界の知識
建設であれば建設関係、アパレルであれば服の基礎知識など、その業界で必要な知識があります。知らないと仕事をするのに支障が出ることもあるので、直接関わる分野や関連する知識は事前に身につけておきましょう。
また、働く業界によってよく使われているCADソフトや業務での使い方が違う場合は、事前に予習しておくと安心です。
コミュニケーション能力
CADソフトはパソコンがあれば作業ができるので、人と関わらなくてもできるイメージがあると思います。しかし、業務はチームでおこなうことが多く、自分だけで進めることはあまりないため、まめにコミュニケーションを取る必要があります。
たとえば、設計士やデザイナーから設計図の修正や変更があれば、その都度細かい打ち合わせが必要です。クライアントとのやり取りをすることもあるので、コミュニケーションが得意な人は働きやすい仕事です。
コミュニケーションがあまり得意ではない方は、挨拶をきちんとする、しっかり話を聞くなど、できることから実行してみましょう。
スケジュール管理
CADオペレーターの業務は、施工のスケジュールに沿って進むので、製図はそれにあわせて締め切りまでに作成します。完成までの期間が長いものも多いため、全体を見て、最後まで抜け漏れがないようにスケジュール管理しなければなりません。
どれくらいのペース配分にすればいいかを考えて、自分で管理できる能力が必要です。自分のペースがわからない場合は、タイマーで作業時間を計ってみて、完成までの時間を把握した上でスケジュール管理することをおすすめします。
CADオペレーターが向いている人
CADオペレーターに向いている人の特徴について、いくつか紹介します。
細かい作業を集中してできる
パソコンの画面を見ながら、一日ずっと細かい作業をしなければなりません。指示された内容と少し違っていただけでも、現場でトラブルになることがあるため、ミスをしないように集中力が求められます。
業務によっては、同じ案件と長期間関わることになります。集中してコツコツ取り組める人が向いているでしょう。
スキルアップのための向上心がある
通常作業でも必要な知識や技術は多いですが、使用しているCADソフトがアップデートされたら、変更になった作業方法や新しくできた機能を覚えなくてはいけません。
現在、2D CADソフトを使っている会社も多いですが、今後は3D CADやBIMに変わる可能性もあります。忙しい中でも、スキル習得をするモチベーションがある方は、CADオペレーターの仕事が向いています。
デスクワークが好き
基本的にパソコンを使って作業するので、業務をしている間は座って画面を見ることが多くなります。
体を動かす仕事が好き、外に出て人と直接関わる仕事がしたいなど、ずっと座っているのは疲れるという方はこの仕事は続かないかもしれません。
未経験からCADオペレーターになる方法
建築や土木・機械工学などの専門学科を卒業して就職する方法のほかに、未経験からスクールに通ってスキルを身につけて就職する方法もあります。
知識や経験がないけど資格を取ってみたいという方は、2次元CAD利用技術者試験の基礎など簡単なものから学んでみましょう。
初級の資格は、CADを学んでいる学生も対象とした試験内容になっていて、CADの基礎的な知識から学べるため、未経験者にもおすすめです。
まとめ
この記事では、CADオペレーターの年収や年収アップの方法について解説しました。
CADオペレーターは、デスクワークで安定した収入があります。就職した後は、経験・スキルを身につけたり高度な資格を取得することで、年収アップも期待できます。
未経験からでも挑戦可能な職種なので、細かい作業が得意な方や手に職をつけたいと考えている方は、CADオペレーターの道を目指してみてはいかがでしょうか。
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