学生を引き寄せる内田先生の魅力(魔力)

佐原さん(写真:内田研究室提供)
――内田研究室の雰囲気はどうですか?
佐原さん けっこう明るい雰囲気です。男女比もほぼ1:1ですし、留学生も多いので、飲み会も盛り上がります。留学生が自国の料理を振る舞ってくれるなど、他国の文化に触れる機会も多いので、楽しいです。
内田先生自身、めちゃくちゃ優しい人です(笑)。とにかく相談に乗っていただけるので、いつも助かっています。

中村さん(写真:内田研究室提供)
中村さん 社会人ドクターの方や留学生の方をはじめ、さまざまなバックグラウンドを持った方々が集まっていて、お互いのことを受け入れる幅が広く居心地の良い研究室だと思っています。
私が大学院進学を決めたのは、内田先生のお言葉があったからです。特に印象に残っているのは、「修士で研究をするという、小さくても一つの山を登り切ることで、他の人への適切なリスペクトができるようになるよ」というものです。
これをはじめ内田先生のお言葉を通して、「大学院で研究をやってみよう」と思うようになりました。研究のこと以外にも、いろいろとアドバイスをいただいており、内田先生と出会えて幸せだなと常々思っています。
――内田先生、お言葉の意図を教えてください。
内田先生 世の中のいろいろな専門を持っている人々は、いろいろなスキルや経験を積んた結果、高い専門性を身につけているわけですが、スキルや経験の浅い若い人がそういう人を見ると、過大に尊敬しすぎてしまうことがあると思っています。逆の場合もあるかもしれません。
本人がスキルや経験を積んでおけば、そういうことはなくなり、お互いの専門性について分かり合える、どういう努力をしてきたか想像できるようになる、ということです。この能力は、誰かと一緒に仕事をしていく上で、大事なことの一つなので、大学院に進めば、それが身につくよ、という意味です。
――女子が多いことが、研究室に影響を与えているということはありますか?
中村さん 私たちの代で女子が3人ほど増えたので、雰囲気が変わったと事務の方がおっしゃっていました。

工藤さん(写真:内田研究室提供)
――工藤さん、内田研究室の雰囲気はどうですか?
工藤さん 私自身も、明るくて風通しの良い雰囲気があると思っています。研究室メンバーは年齢も国籍もバラバラなので、そういうことがけっこう良い刺激になっています。研究の合間におしゃべりしたりしながら、楽しくやっています。
メンバーの中には、釣りに行ったり、登山したり、プライベートでも一緒に活動している人もいるので、本当に仲の良い研究室だなと思っています。
内田先生は砂防の先生としてスゴい方であると同時に、私にとってはとても親しみやすい方です。なんでも相談に乗ってくれる頼れる先生です。心からそう思っています(笑)。
――さきほども聞きましたが、砂防の研究室にはけっこう女子が多いのですか?
工藤さん 砂防の研究室だからと言うより、この研究室だから女子多いのだと思います。私が知る限り、他大学の砂防研究室で、女性をお見かけする機会はあまりありません。
――エミリアさん、内田研究室の雰囲気はどうですか?
エミリアさん 私もみなさんと同じく、「いろいろな国籍の人がいて、スゴくいいね」と思っています(笑)。自分は外国人なので、同じような境遇の人がいるのは、居心地の良さがあります。雰囲気が良いことは、研究のためにも良いことなんじゃないかと思っています。
内田先生については、これもみなさんが言っていましたが、本当に優しい方だと思っています。なんでも許容する優しさではなく、私がやりたい研究をちゃんとできるよう指導してくれる優しさです。
驚いたことは、内田先生は毎日研究室に来て、学生がなにをしているかを見て、話をしていることです。日本とブラジルの先生の違いかもしれませんが、私にとっては本当に珍しいことです。そういう意味でも、内田先生には感謝しています。

左から、エミリアさん、スリランカ、モンゴルからの留学生(写真:内田研究室提供)
――研究室メンバーとはふだん、日本語で会話しているのですか?
エミリアさん 日本人のメンバーとは日本語で話しています。留学生のメンバーとは英語で話しています。
――言語で苦労することはありますか?
エミリアさん あります(笑)。日本語や英語だと伝わらないこともありますが、丁寧に説明して、聞いてもらって、なんとか伝わっているのかなと思っています。
――南原さん、研究室の雰囲気はどうですか?
南原さん 研究室のみなさんは、本当に素晴らしい方々ばかりです。僕は昨年、新参者として研究室に入ってきたわけですが、不自由を感じたことがありません。わからないことがあったら先輩方が助けてくれるし、質問したら答えてくれるからです。お酒の場でも楽しませてくれます。本当にこの研究室を選んで良かったなと思っています。
――お酒の場でどうやって楽しませてくれるんですか?
南原さん ボクが一人になっていると、話しかけてくれるとか、盛り上げてくれるとか、そういうことです。孤独を感じません。
――内田先生に関してはどうですか?
南原さん みなさんもおっしゃっていますが、優しさとかお人柄とか、人を吸い寄せる魅力に満ちた方だと思っています。研究についても、ボクがやりたいことを尊重して、一緒に考えていただけるので、ありがたいと思っています。お酒の席でも、気さくに話しかけてくださって、お酒もたくさん注いでいただけます。距離感が近くて、研究以外のことも含め、なんでも質問できると感じさせてくれる方です。
――内田先生、学生に酒を注いで回る意図はなんですか?
内田先生 意図は別にないです(笑)。強いて言えば、学生と話したいということですが、たとえば、視察でお世話になった国交省の職員の方々と飲んで話すときと基本的には変わりません。
――筑波大学の研究室は、メンバーの選抜や定員があるのですか?
内田先生 筑波大学の中でも、われわれが所属する生物資源学類は、上限はありますが、一人の教員に学生がスゴく集中しない限り、選抜はありません。もっと言えば、大学院の学生に関しては、制限はありません。その教員次第です。
砂防の研究者になるか、砂防の技術者になるか
――将来こういう自分になりたいというのはありますか?
佐原さん 私は今、ちょうど就活中ですが、建設系または測量系のコンサルタント会社を目指しています。
研究を通じて、ドローンを飛ばす技術、ドローンで取った点群データの解析技術に自信を持っているので、これを活かせる仕事に就きたいと考えています。これらのコンサルタント会社の中には、砂防に特化した部署を持っている会社もあるので、そういう場所で働きたいと考えています。
中村さん 砂防が好きなのでいろいろ悩みましたが、今は鉄道会社に就職しようと思っています。鉄道土木の仕事は、思っていたより自然相手の仕事で、自分が今までやってきたこととつながっていると感じました。また、鉄道も防災という観点が必要不可欠なので、「防災になにかしらのカタチで貢献したい」という自分の思いも、変わらず実現できるんじゃないかなと思っています。
あわよくば、いつか鉄道と砂防をつなげるような仕事ができたらいいなと思っています。
工藤さん 私は大学卒業後も研究を続けていきたいと考えているので、就職先としては、研究機関か行政機関が良いのかなと考えています。
私は今年の夏からイタリアの大学に砂防を勉強するため留学するので、卒業が半年ほど遅れる予定ですが、留学中に新しい発見があれば、その道を進むのも良いのかなと思っているところです。なので、今は、将来のことをあまり決めすぎないようにしています。
エミリアさん とりあえず博士課程までいきたいです。将来のことは、博士になったら考えようかなと思っています(笑)。研究でもビジネスなんでも良いので、国際的に貢献できる仕事をしたいと思っています。
南原さん ボクは正直、将来のことをまだ考えきれていません。少しでも砂防に関わる仕事をしたいなという漠然としたものしかありません。とりあえず研究を頑張って、大学院に進んで、そこで自分がやりたいことが決まるかな、と期待しているところです。
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