施工管理と職人が対立するのは必然か
本来、施工管理と職人は協力しながら工事を進めるべきだが、現場では対立することも多い。施工管理も職人も互いに品質の高いものを作ろうとする中で、元請けと下請けという立場があり、考え方も異なるからだろう。
元請けは、自分たちで予算を組んで、粗利をある程度想定しながら工事ができる。一方で、決まった金額で提示された中でやりくりしなければならない下請けにとっては、品質の担保ももちろん大事だが、工期短縮も重要になってくる。
互いの意見が食い違ったままの状態で、毎日一緒に作業をしていては、対立し、ぶつかりやすい関係になるのは必然とも言える。
「気まずさ」を断ち切る
そういった状況が続くと、徐々に気まずい雰囲気になり、やがてコミュニケーションを取ること自体が苦痛になってしまう。
ここで大切なことは、その自分の中にある「気まずさ」を断ち切ることだ。
もし意見が割れて対立してしまった場合には、施工管理の立場、職人の立場で譲れないラインをしっかりと話し合い、お互いが譲歩できるラインを設けて、そこで折り合いをつけることができれば気まずさはなくなるだろう。
一番避けたいのは、「気まずさ」から、どちらかが”YESマン”になってしまうことだ。
一見、工事が円滑に進みそうな気もするが、これはどちらか一方がコミュニケーションを取ることを諦めてしまっている状態。つまり、施工管理と職人がコミュニケーションを取れていない最悪の状態だと言える。