昼夜態勢は、施工管理する側の人間の態勢をどうするかがネックになる

コンクリート打設状況(西松建設写真提供)
――いわゆる働き方改革への対応はどうですか?
森本さん 基本的には土日祝日閉所で作業しています。ただ、工期を短縮しないといけないので、人数、パーティ数を通常より増やすとか、昼夜でやるといった工夫をしながら、工期短縮を図っています。
前田さん 昼夜で施工すると、現場の稼働時間は長くなるのですが、施工管理するわれわれの態勢をどうするかがネックになってきます。職人さんはきっちり8時間で交替するので残業の問題は少ないのですが、施工管理する職員はどうしても勤務時間が長くなってしまうからです。西松建設として、コアタイムのないフレックスタイム制を導入しているので、これを使って、勤務時間を調整することで対応しているところです。
――西松建設の社員はどれぐらいいるのですか?
前田さん 11人です。この現場レベルとしては少し多めですね。昼間作業のみであれば8人ぐらいで施工可能な現場だと思いますが、昼夜間作業に対応できる人数となっています。
工種はポピュラーだが、比較的特殊な部類に入る現場
――今回の現場のような工事は過去に経験があるのですか?
前田さん 私は色々な現場を施工してきました。トンネル、ダム、造成工事などです。この現場は、一般土木と言われる工事になりますが、ダムやトンネルなどと比べて、圧倒的に工種が多く、都心部に多い工事になります。
――森本さんはいかがですか?
森本さん 私は、この現場のような一般土木が多いです。この現場の工事自体は、比較的オーソドックスな現場、教科書に載っているような方法でやる現場だと思います。ただ、近接構造物があるとか、躯体の上に親杭をあずけて、それを土留めにするといったことは、比較的特殊な部類に入る現場だとは思います。
事前に工程を出し合って、お互い滞りなく作業できるよう最大限配慮
――ふだん現場で気をつけていることはなんですか?
前田さん 気をつけていることで言えば、現場においてはやはり安全が一番ということになります。また、工期の短縮を目標に掲げているため、協議や打ち合わせする際には、とにかく早く決める、現場を止めないということを常に念頭に置いて、資料づくりなどを行うよう気をつけています。発注者もレスポンスを早くしていただいているので、非常にありがたく思っています。
われわれのほうでも、森本に積算を任せていたり、他の副所長に施工計画を任せるなど、4人ぐらいで大きく仕事を分担して、各人で仕事が完結する体制で動いています。1人に仕事が集中しすぎないように、分散するということですね。
森本さん ウチの現場のすぐ隣に、京急電鉄発注の大成建設さんの現場がありますが、作業ヤードが一部重複しているところがあります。お互い必要な作業ヤードを確保するため、それぞれの工程を事前に出し合って、滞りなく作業ができるように協力しています。そこは、われわれとしても最大限配慮するように努めています。打ち合わせた内容は、発注者同士でも共有していただいています。
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