利益が出ない現場はこんなところ!
一方で、利益が出ない現場も経験しました。以前パトロールで訪問した、ある道路工事の現場では、空気のよどみ方がハンパではありませんでした。事務所に入るなり、「もう帰りたい」という雰囲気に襲われたのです。その場にいたいと思わなくなり、早く離れたい気持ちで一杯でした。
なぜそのような雰囲気になっているかというと、所長以外の人たちが「仕事をイヤイヤやらされている」という感じになっていたからなのです。パトロール当時はそこまで分からなかったのですが、あとから伝え聞いたところによると、その現場に赴任した人の異動希望がかなり多かったらしく、すぐにそこを離れたいと思う人が大半だったとのことです。
人間関係がギクシャクしており、役職者のいうことは絶対で、下にいる人や作業員はその指示に従うことが求められ、まるでロボットのように動いているとのことでした。そのことを聞いてパトロール時のことを思い出し、「確かにみんな表情が無かったな」 と感じたのです。その現場は赤字となったとのことでした。
建設現場は「人の動かし方」が利益に直結する!
では、現場の利益や雰囲気は、すべて所長の腕次第なのかというと、ヒラの施工管理職員にもスキルが求められます。作業員に指示をしたり、現場の方針を決めるのは、施工管理職の仕事だからです。
なので、所長はもちろんですが、それ以外の施工管理職員も、人の動かし方を考える必要があります。それによって利益が大きくなり、仕事以外の楽しみが増えるのなら、人の動かし方をきちんと考えることは取り組む価値が大きいのではないかと思われます。
どうすれば、利益を出せる現場になるのか、今一度、施工管理技士として考えてみてはいかがでしょうか?