中途の8割はお断り。求めるのは“同志”のみ
――人材の採用と育成では、どのようなスタンスで臨まれていますか?
鉞社長 採用に関しては、あらゆるチャネルを活用し、専門の顧問やコンサルタントを配置していますが、入り口における選別は極めて厳格です。中途応募の7〜8割は、現在お断りしています。かつては「やる気」があれば門戸を広げていましたが、教育が追いつかず、クオリティの低下を招いたという苦い教訓があるからです。
当社のキャパシティを超える受注は、結局のところ理念に反します。福利厚生を最大限に充実させる一方、仕事の厳しさも一切隠さずに伝えます。「安定だけを求めるならば、当社は難しい」とはっきり申し上げ、それでも共に歩みたいという「同志」のみを求めています。
――入り口のハードルをそれほど高く設定した上で、入社した「同志」たちをどのようにプロフェッショナルへと育成していくのですか?
鉞社長 育成についても、緻密な仕組みとして体系化しています。人事評価においては自己評価と上長評価を精緻に擦り合わせ、現場でのOJTと並行して、月に一度のミーティングでチームごとの育成方針を策定します。
技術、人間性、マネジメント能力を問う社内検定を設置し、これをクリアした者が昇格・昇給を勝ち取る完全な実力主義です。対価の基準をグレード設計しオープン化しているため、各社員の明確なビジョンと目標設定が可能です。
会社は惜しみない教育支援をしますが、そのグレードに到達できるか否かは本人の努力次第。その心地よい緊張感こそが、真のプロフェッショナルを育む土壌となります。
職人の「最終キャリア」の常識を変える
――飛騨高山技能講習センターの運営も、地域産業の未来を担う大きな意義を持っています。
鉞社長 岐阜県高山市に労働局長登録教習機関を設立して、はや2年あまりが経過しました。フォークリフトや高所作業車、玉掛け、車両系建設機械など、現場で必須となる上位の国家資格を取得するための拠点を構築しました。これまでは岐阜市まで片道2時間を要し、資格取得の意欲があっても距離的な制約が大きな障壁となっていました。
この地元の建設・製造業に資する環境を整えたことで、受講者数は着実に伸長しています。今後は、自社で培ってきた膨大かつ高度な教育ノウハウや社内検定の内容をオープンにし、「吊り足場」や「法面足場」に特化した実践的なスキルアップ・パッケージを展開していく方針です。
――鳶職人の「セカンドキャリア」を可視化することの重要性について、社長のお考えを伺えますか。
鉞社長 職人の最終的なキャリアが警備員やドライバーに限定されてしまう現状は、あまりにも寂しすぎます。これでは、若者が夢を持ってこの業界の門を叩くことはないでしょう。当社では、培った知見を活かせる講師業、施工管理、CAD設計、あるいは製品開発や機材メンテナンスなど、多様なパスを提示しています。実際に、長いスパンをかけて施工管理技士の資格を取得し、職人から管理者へと転身した社員もいます。
気遣いのできる職人だからこそ成し得る仕事がある。老いてもなおキャリアを上昇させることができる。そんな希望に満ちた業界へと変革していきたいんです。
2年連続の「ブライト500」 “内部留保”は人へ還元
――「健康経営優良法人」(中小規模法人部門)で、上位500社に選ばれる「ブライト500」に2025年、2026年と2年連続で認定された実績は、まさに貴社の姿勢を象徴していますね。
鉞社長 安全の根幹は、何よりも個々の「健康」にあります。全社員の健康診断と徹底したフォローアップはもちろん、年2回の「ボディリポート」による全身スキャンを実施し、数値の改善が見られた社員を表彰しています。自社トレーニング施設ジムの開放や、野球、ゴルフ、スキー、麻雀といった多彩なクラブ活動への支援も、心身の健康維持には欠かせません。事実、再検査率は以前と比較して7割も減少しました。
さらに、社員の将来的な資産形成を支えるべく「企業型確定拠出年金(企業型DC)」を導入しています。当社の退職金水準は、国家公務員と比較しても遜色ない、あるいはそれ以上に恵まれているという自負があります。経済的な不安を最小化し、精神的なウェルビーイングを高めること。こうした手厚い福利厚生は、健全な経営努力によって蓄積された内部留保を、最大の資本である「人」へ還元することで初めて実現するものです。
利害を超えて挑む業界の健全化と、生涯貫き通す不変の信念
――多忙を極める中、業界団体での活動を通じた社会貢献にも極めて精力的です。
鉞社長 マルチアングル工法協会会長、全国仮設安全事業協同組合(アクセス)の理事、一般社団法人日本鳶工業連合会(日鳶連)の岐阜支部長などを務めておりますが、業界から必要とされることは経営者としてこの上ない喜びです。
自社の利害を超えて、私はこの建設業界を心から愛しています。マルチアングル工法についても、各省庁やNEXCOなどとの協定締結に向け、すでに具体的なアライアンスが力強く動き出しています。初代の小野辰雄理事長が掲げられた「安全と処遇改善の両立」という精神は決して揺らぐことはありません。
――改正建設業法の完全施行に伴い、業界内での処遇改善が急務となっています。
鉞社長 改正建設業法に伴う「標準見積書」の浸透についても、自らWGの席上で原案作成に携わった者として、現場の末端まで労務費と安全衛生経費が適正に行き渡るよう、不断の監視と情報発信を続けていきます。国が配置した「建設Gメン」とも呼応し、業界全体の健全化を加速させていく考えです。
――自社の成長、そして業界の健全化とさまざまな闘いを続ける鉞社長にとって、経営の「目的」とは何でしょうか。
鉞社長 私がこれからも求め続ける『創る同志』、すなわち有能な建設職人を一人でも多く育て上げることです。単なる即戦力以上に、未知の領域へ「挑戦する心」と、周囲を重んじる「協調性」、自らの人間力を高めようとする「熱意」。これらを備えた人材を世に生み出すことこそが、私の経営における究極の目的であり、生涯をかけて貫き通す不変の信念です。
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長井さんやはり要約が必要だと…。
これだと本当にこの記事を必要としている人が読まないと思いますね…。
AIでの要約では、ない方が良いですね!
名ばかり役員なら会社を閉じれば良いですね
責任のある役員ならこれは当たり前の事ですね
ついてきてくれた人には感謝した方が良いですね
夜逃げするような責任感の無い人と組んでしまった責任を取った人ですね
自分は工業から来たものですが中小企業だと良く分からない状態で
役員になっている人がいますw
(報酬だけ平社員より良い)
本当に役員なのか分かっていない人がいました。
登記簿を見ると社長の血縁者が…。
みたいな事がありました!w