施工管理技士や設計技術者は2~3年の辛抱が重要
命あればどんなに辛くてもどうにかなるし、どうにかできるんです。
例えば、今の職場で働いていて辛くてしんどくてきつくてどうしようもない、ということであれば、一定期間休みをもらってのんびりしたり気分転換する、という選択肢があります。もしくは転職して環境を一新することも可能です。会社を変わりたくなければ現場を変わればいいし、もしくは内勤を希望して支店や本社の技術部・設計部などに移る、という道もあります。もしも自分で命を断ってしまったら、それらの道はことごとく絶たれるわけです。けど、命さえあれば、極論何でもできます。どうにかなります。
以前、「施工の神様」の記事「自殺するな、転職するな」上司が嫌なヤツでも、現場は2年の辛抱だ!で、こんなことが書かれてありました。
「建築現場は大抵2年で終わる。2年我慢すれば上司も変わる。上司と合わないからと言って辞めるのはバカらしいぞ」
たしかに多くの現場は2年か3年で異動になることが多いです。私も多くの現場を経験してきましたが、多くの技術者は2~3年で別の現場や本社・支店に異動していました。特に最近はどの現場も人手不足なので、異動したい!と希望すれば異動しやすくなっていると思います。
現場によっては、合う人合わない人、居心地が良い悪い、仕事が面白いつまらない、仕事がラクキツイといった点は何かしらあると思います。イヤになることだってあります。私も何十回とあります。体を壊してフェードアウトしたこともあります(最低なことです)。ただ、自殺まですることはない、とも思うんです。生きていれば、どうにかなるし、どうにかできるので。
「自分の体験」を押し付ける風潮が強い建設業界
少し話変わりますが、建設現場には「俺が我慢してきたんだから、お前も頑張れよ」というニュアンスのことを言う人がいます。バリバリやってこられた方によく見られるようで、建設業界はそんな人がたくさんいます。
以前はひと月に1~2日の休みが取れれば良かった、なんて話もちょくちょく聞きます。実際、そんな時代もあったようですが、その当時と今とでは求められるものが全く違います。それを認識してるかどうか定かじゃないですが、求められるものや時代背景が違うのに昔の考えを今も踏襲するのはいかがなものか、と思います。
もちろん、古くても良きものは残していった方が良いですが、昔の自分の経験や価値観を周りに伝え染め上げようとする風潮が、建設業界は特に強いように思います。新国立競技場の過労自殺の件は、こうした要素も絡み合っている可能性があるでしょう。
現場所長や現場代理人という立場であれば、もっと長く同じ現場にいることもありますが、ヒラの立場であれば2~3年、もしくは1つの工種が終わるタイミングで、次の現場ということになることが多いです。
ここさえ我慢してしまえば、新たな場所でやれる、というのは確定しているようなもの。もし同じ会社で仕事をするのが我慢ならないようであれば、会社を変わったっていいんです。命さえあればどうにかなるしどうにかできるものです。自殺だけはダメ!絶対!ということを、特に若手の建設技術者には頭の片隅に入れておいてもらえると幸いです。