広島県の建設業は、給料が全国で最も高い
建設業の都道府県別の年収ランキングでは、実は広島県は全国トップクラスです。私の知る限り、2012年頃まで広島県の建設業は東京都を抜き、最も高い年収の県でした。厚生労働省のデータによれば、広島県の建設業界の平均年収は2012年時点で約580万円と、日本のサラリーマンの平均年収を100万円以上大きく上回っています。
現在も広島県は建設業、土木業の給与水準は、全国で上位です。特に広島県では土木事業が多い傾向があり、建築施工管理の求人よりも、土木施工管理の求人の給与のほうが高い傾向にあります。自然災害防止工事が増える中で、土木分野での施工管理技士の求人に力を入れる土木企業が増えている、ということでしょう。
また、広島県は建設業の仕事が多いので、給料が高水準だとも考えられます。あまり建設業が盛んでない他県の施工管理技士の方は、高水準な給料を重視した転職をするのなら、広島県の求人も視野に入れて転職するといいと思います。
広島県の土木施工管理技士の求人数
広島県の施工管理職の求人は、建築施工管理技士より土木施工管理技士のほうが転職しやすく、給与が高いのかと言えば、現時点ではどちらも施工管理技士の有資格者であれば、広島県で職に困ることは考えにくいです。ただ、仕事の多さ、求人需要といったポイントから転職先を選ぶのなら、土木施工管理技士のほうがおすすめです。急傾斜地区崩壊対策工事や吹付工など、土木分野の仕事・求人のほうが多いからです。
一方、建築施工管理技士の求人は、広島県では特に内装関係の仕事が多い傾向にあります。大型商業施設や水族館、パチンコ屋などが次々と建設されていく中で、内装業の求人が目立ってきています。
広島県の土木施工管理求人の地域性
広島県の中でも、地域性によって施工管理技士の求人状況は異なります。土木分野の施工管理の求人を出している企業は、広島市、呉市、東広島市が中心です。私個人的には、東広島市の土木業者の求人が穴場だと考えています。駅の大規模な整備工事や、新幹線口の改装工事が頻繁に行われるなど、新しいビルやマンションも次々と建築されているからです。
さらに、急傾斜崩壊対策工事の現場である危険指定区域の場所も多く、これからも多くの工事が出てくると予想できるため、土木施工管理技士が転職に困ることはないと考えられます。東広島市での土木施工管理技士の求人を見ると、給与水準も広島市内の企業とあまり差はありませんし、通勤の面でも公共の交通機関が発達していて便利な地域です。広島県ではやや、土木分野での施工管理技士のほうが転職しやすいのでは、というのが私の肌感です。
将来性を見据えた広島県での土木施工管理技士の転職プラン
広島県の施工管理職の求人は、全国の中でも多く、労働条件も悪くありません。しかし、実際に転職する際、一番重要なポイントは、どのような将来プランで施工管理者として転職を決意するかです。
私自身も広島県で大手建築商材会社に勤めていましたが、営業で多くの建設現場を回るうちに、現場監督になりたいと強く思うようになり、地域密着型の土木業者の求人に応募しました。私が大手企業でなく中小企業に転職した理由は、大手会社は給料が多いものの、業務分担体制が整っているため、自分が携われる業務が少なくなると考えたからです。広島では少人数で地域密着型の仕事を行っている職人も多く、一緒に仕事で切磋琢磨しながら、土木施工管理技士の資格取得を目指す働き方を選びました。
少人数の建設会社では、入札工事で工事を落札したとき、従業員はみんな書類作成に追われます。現場で仕事をして現場での知識も学ぶことができ、工事でのお金の動きもより身近に感じられます。確かに作業効率は良くありませんし、割に合わないと思われる方もいると思いますが、施工管理技士としてスキルアップしたい方や将来独立を考えている方にとっては、魅力的な働き方ではないでしょうか。広島県にはそういった施工管理技士の求人や環境はまだまだ存在します。
もちろん給料が高い求人を選ぶのも重要ですが、転職動機が何であれ、転職の前に施工管理技士としての将来設計を構築することが大切です。広島県での施工管理の転職は有資格者であれば困ることはないと思いますが、自分のワークスタイルと広島県の地域性を考慮して、自分に適した求人を探してください。