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「昆虫や爬虫類の生体」にも配慮?特殊な条件下での改修工事

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たけぞう
公開日:2021.10.05
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「昆虫や爬虫類の生体」にも配慮?特殊な条件下での改修工事
目次
  1. 振動、騒音、薬品…繊細な生物研究施設の改修工事
  2. 昆虫や爬虫類への影響も配慮した改修工事
  3. 工事は研究者がいる昼間だけ
  4. 工事以外の多くの調査が不可欠な改修工事
  5. 改修工事における「無理な注文」への対応方法
  6. 利害関係者の感情をこっちのペースに引き込む方法
  7. 狂った躯体壁の「直角」を、仕上げで調整していた!
  8. 改修工事は「変更」への心構えが必須

振動、騒音、薬品…繊細な生物研究施設の改修工事

改修工事の施工管理では、個々の物件について臨機応変の工事が必要となる。私自身、特殊な条件下での改修工事にいくつも携わってきたが、その中で最も特殊だった事例を紹介したい。

その改修工事とは、生物研究施設の内外の改修工事である。建物の構造はRC造で、外壁はレンガタイル、屋上はシート防水。単純な矩形の形でなく、いくつかの建物が繋がった複雑な形だ。

工事概要は建物全体の調査、必要個所の内部改修と補修、外壁タイルの剥離調査と補修、防水やり替え、各階研究室の改修。工期は1年だった。

昆虫や爬虫類への影響も配慮した改修工事

私は当時、この生物研究施設の建築物全般の施工監理と同時に工事管理を担当していた。

研究所の構造は、本館に管理棟と展示棟が増築され、それぞれが渡り廊下で繋がった、かなり複雑な建物だった。さらに各階の研究室から排出される有害ガスを含んだ多数の配管が、バルコニーを貫通して外壁沿いに立ち上がり、屋上にはそれらのガスを浄化する多数のスクラバーが設置されていた。

各階は中央に廊下を配し、研究室の個室が左右に並ぶ。各部屋は研究者が自由に改造していて、研究者が入れ替わるたびに細かな壁や設備が付けられたり撤去されたりと、私は工事以前に各階の状況把握の図面作成から始めなければならなかった。

工事は研究者がいる昼間だけ

研究所の建物内には、昆虫や爬虫類などの小動物から、麦や米の生育を研究する研究者まで、様々な生物の研究者が集まっていた。多くの人たちが使用中の建物の内外改修は、一番面倒な工事である。

せめてもの救いは、夜は無人になることであった。そこで私は、面倒な工事は夜間工事で対応しようと思ったのだが、そうはいかないのが、この現場泣かせの研究施設であった。

多くの研究室では、夜間も様々なデータを取っているので、過剰な騒音や振動を伴う工事は、研究者がいる昼間に限定されたのである。特に小さな生物を扱っている研究者が多いため、有害なガスを発生する可能性のある塗料や防水材などは詳細な成分説明が要求された。

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工事以外の多くの調査が不可欠な改修工事

調査や図面作成が多い場合は、そのための時間と費用をハッキリさせておくのも、施工管理者の大事な仕事である。

この研究施設の改修工事では、まず着手できる場所から工事を始め、それと並行して調査や図面作成を行う平凡な手順で工事を始めた。

まず、それぞれの研究室の現状を図面にして、その図面を元に各研究者の希望改修案を聞いていくわけだが、総予算や工事期間が決まってるので、こちらとしても個別に勝手な返事は出来ない。全員の話を聞き終わってから、全部を総合的に判断しなければならない。

かつ、正確な返事をするためには、壁を解体したり、配管を調べたり、工期時間と費用を推定しなければならず、その調整は研究者同士の上下関係も絡み、決定されるまで予想外に時間が掛かってしまった。

そうした調整を重ねながら、同時に各研究室の工事期間の希望時期を聞いてまわる。なにしろ全部で200以上の研究室が集まってるのだから厄介だ。一応希望を聞いた上で、あくまでこちらの予定に組み込んでいく方向で進めていった。

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この記事を書いた人

たけぞう
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工学部建築学科卒業後、A建築設計事務所に入所。その後、自ら設計事務所を立ち上げるが、設計だけでは良い建築は出来ないと判断し、施工会社に入社。それ以後、現場中心の仕事している。 設計事務所時代から海外案件が多く、現在も海外の案件に関わる事が多い。地球の上を這いずり回っているという感アリ。設計と施工に関わる年数が半々。 海外の建築現場の実態を中心に経験談を共有します。
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