ドラムサイレンサー

ドラムサイレンサーとは、フジタによって開発された山岳トンネル向けの吸音装置のことで、原理的には、オープンヘッドの(使用済み小型)再生ドラム缶の天板にスリット(開口部)/内部に共鳴箱(木製)を設置することで、発破によって発生した音波(低周波音;20Hz以下)をスリットから箱内部に誘導/振動させ、熱エネルギーに変換/吸音/低減(7Hz程度)するものである。尚、ドラムサイレンサーは吸音に適する周波数に応じて、スリットの大小/共鳴箱の形状を調整可能とされ、従来型の坑口における防音扉の設置では低周波音(20Hz以下)に対しては低減効果が芳しくなかった。ちなみに、ドラムサイレンサーは28kg/体と人力で運搬可能、狭隘スペースや爆風にも耐久でき、立てて併置するだけでなく横に俵積みにも対応できる上、同等の効果も確認されており、ドラムサイレンサーの数量と防音扉との併用によって低周波数の外部への音漏れに対して、更なる効果向上が期待される。

カテゴリ
モバイルバージョンを終了