ドラムサイレンサーとは、フジタによって開発された山岳トンネル向けの吸音装置のことで、原理的には、オープンヘッドの(使用済み小型)再生ドラム缶の天板にスリット(開口部)/内部に共鳴箱(木製)を設置することで、発破によって発生した音波(低周波音;20Hz以下)をスリットから箱内部に誘導/振動させ、熱エネルギーに変換/吸音/低減(7Hz程度)するものである。尚、ドラムサイレンサーは吸音に適する周波数に応じて、スリットの大小/共鳴箱の形状を調整可能とされ、従来型の坑口における防音扉の設置では低周波音(20Hz以下)に対しては低減効果が芳しくなかった。ちなみに、ドラムサイレンサーは28kg/体と人力で運搬可能、狭隘スペースや爆風にも耐久でき、立てて併置するだけでなく横に俵積みにも対応できる上、同等の効果も確認されており、ドラムサイレンサーの数量と防音扉との併用によって低周波数の外部への音漏れに対して、更なる効果向上が期待される。
ドラムサイレンサー
話題の記事
-
点数稼ぎに走るのは「なんか違う」
- インタビュー
- 技術を知る
2023.05.30
-
【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞
- インタビュー
2023.04.18
-
人と機械はどう補完? これからの橋梁点検
- インタビュー
- 技術を知る
2023.02.28
-
地場コンが無理やり「週休2日工事」を導入した結果
- 失敗を生かす
2023.02.24
-
職人が大激怒!現場監督として初めて担当した現場でトラブル発生…
- 失敗を生かす
2022.10.07
-
日ハム新球場は600億円、神宮球場は53万円? プロ野球12球団スタジアム建設費ランキング
- エトセトラ
2022.05.03