バルーングラウト工法

バルーングラウト工法とは、東亜建設工業によって開発された地盤の液状化対策技術のことで、原理的には、既存構造物/タンクの直下を掘削後、薬液注入管の挿入→瞬結パッカー/ゴム製バルーンの充填→薬液注入することで、削孔軌道/注入管ならびに地盤割烈による薬液逸走を防止するものであり、従来型に比べ、シール材による注入管の偏りがなく、また薬液吐出口(減圧ネット付)からの薬液注入口の拡大ならびに注入圧力の低減を見込めることで、改良品質の向上に寄与するものである。尚、バルーングラウト工法は全自動ミキサー(アジテーター付)/グラウトポンプ/測量・圧力制御装置/通信ケーブル/バイパス流路/注入管などで構成されるが、主に供用しながらの曲がり削孔などが特筆される。ちなみに、バルーングラウト工法における使用薬液として、水ガラス系(溶液型/懸濁液型)以外の、種々の恒久型注入材(特殊シリカ液/スラグ微粉末注入材)が挙げられ、また1セット当たり16ポイントの注入を目安とするものであるが、現在、複数現場においてまだらに薬液が注入されたとする施工不良問題として論議を呼んでおり、直近の有識者委員会では再発防止策として綿密な検討による補修工法の決定やガバナンスの再構築などを求めている。

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